実写版『ベム』は「仮面ライダー」だった

「闇から生まれた者だからこそ…俺たちは光を目指す。俺の歩みに終わりはない。正義という道に…。俺の…俺たちの名は…仮面ライダー。」
(『仮面ライダー正義の系譜』)

実写版『妖怪人間ベム』の最終回を観た。以下ネタバレ。

異形の者。人間ではない哀しみ。孤独。人間を愛し、守る存在。ヒーロー。

仮面ライダーの方は、最近になってライト化がどんどん進み、現在放映中の『仮面ライダーフォーゼ』ではついに「高校の部活」になった。

それに比べて「人間でないこと」の苦悩を一身に集めたかのようなベムの姿は、昭和ライダーを彷彿とさせる。亀梨の演技もはまっていた。そして、最終回で、アニメ版をリスペクトしつつも、「3人は死んでいない」という独自の解釈を明確に打ち出した。主題歌にあるように「闇に隠れて生きる」と。良作であった。