凛りりしいよ凛〜『劇場版Fate/stay night』

『劇場版Fate/stay night』の初日に行ってきた。上映時間の1時間前から劇場に到着し、CD付き限定版パンフレットのゲット余裕でした。

公式サイト:劇場版『Fate / stay night - UNLIMITED BLADE WORKS』オフィシャルサイト

で、感想を一言で言えば、TVダイジェスト版で気になっていた点(「超ダイジェスト〜『Fate/stay night特別編』 - Sharpのアンシャープ日記」参照)がすべて解消されていて大満足。以下ネタバレ。

ストーリーは序盤から駆け足だが、小気味良く、そして大胆に編集されていて「ぶつ切り」感はまるでない。Fateの原作を知らない人がいきなり見るとさっぱり分からないだろうが、もともと30時間ある"Unlimited Blade Works"(通称「凛ルート」)を1時間40分にまとめたのだからそこは仕方ない。

作画は素晴らしい。人物はより美しくたくましくなった。そう、この作品の中心となるバトルの場面は大迫力。宝具は特別な力を秘めているように見えるし、力と力が衝突する場面は音響も含めて素晴らしい。原作のゲームをプレイしているときに脳内で想像しているダイナミックなスピード感がそのまま再現されたようだ。

UBWのクライマックスとも言える士郎とアーチャーの対峙は期待通りの出来。譲れない男の信念ここに見たり、というところ。

そしてヒロインの凛もツンデレかわいい、いやツンデレかっこいい。ほぼツン。ツンデレツインテとしてはアスカより好き。ニーソ、というか、絶対領域も見せ場ありまくり。魔力を移植云々のあの場面もかなり隠喩的に再現されている。このデレ加減がたまらん。

次に、セイバーはこのルートではあまり中心的存在ではないが、それでもエクスカリバーを振り回す場面の迫力は素晴らしい。キャスターに監禁される場面での色気や、「はらぺこセイバー」のコミカルな場面もあり、ファンにとっての見所を心得ているとうならされるつくりだった。

他のサーバントについても少々。バーサーカーはTVと違ってよく動く。速くて大きくて強烈。ギルガメッシュは金ピカではなくカジュアルな服装で登場し、キャスターは素顔が見えてマスターへの思いを吐露する場面もあり、この辺は『Fate/hollow ataraxia』をプレイしているとニヤリとさせられるところ。ライダーは登場時間はそれほど長くなかったが、妖艶な色気を放っていた。ランサーはチョイ悪っぷりがカッコよく、アサシンは薄幸な美形キャラとしてともに見せ場があった。

イリヤはちゃんと美少女になっていた。言峰神父、ワカメ慎二、葛木先生も原作の雰囲気を忠実に再現。あと、まさかの藤ねえに見せ場! タイガー道場はなかったけど、藤ねえの健康的なボディと豪快な食べっぷりとデフォルメされたコミカルな表情を堪能できた。うれしい。

桜は…ファンの方、ご愁傷さまでした。というか、黒桜が出ないのであれば、あまり見せ場はないよね。でも、エプロン姿で幸せそうに料理を作る場面にちょっとうるっと来たよ。どうかお幸せに(エンディングでは何も触れられないけど)。

TV版ダイジェストはDVD買う気にはなれないけど、これは買いたいと思わせる出来。アーチャー万歳! 凛万歳!