いよいよKindleが予約受付

Amazonの電子ブックKindleが日本でも注文可能となった。オーダーはAmazon.co.jpではなくAmazon.com、しかも発送は10月19日からということで、街中で見かけるのはもう少し先になる。

では、Kindleはいま買うべきなのだろうか?

まず、メリットから。日本で洋書を買うときの値段の高さに辟易している人にとっては、ランニングコスト削減になると思われる。本体は279ドルだがこれは初期投資と割り切ろう。その後は一冊約10ドルで書籍が手に入る(アメリカ以外では、注文する際に一冊につき約2ドルの手数料が別途かかる)。これは安い。原書で読みたいと思っていた『ロード・オブ・ザ・リング』の三部作もまとめて12.88ドルだ。

次に省スペース。これは本の保管場所は私にとっては切実な問題だが、買っても場所をとらないというのは画期的。そして、Kindleはペーパーバックよりも薄くて軽い。

あとは、副産物だが、これで新聞や雑誌の講読も可能。

では、反対にデメリットを。まず、まっさきにあげるべきは日本語非対応ということ。日本語の書籍の電子配信が行われるのはいつになるのかわからないが、その際にもこのKindleでの購読はできない。

また、液晶がバックライトなしのモノクロというのはいかに読書メインであろうといまや貧弱だ。DSやPSPと張り合うような機器ではないにしろ、読みやすいようには感じられない。これは実物を見てみないと決定的なことは言えないが。

最後に、アメリカでの評判を見る限り、操作性というか操作感がいま一つもっさりしている模様。書籍版のiPodをAmazonが目指すのであれば、あの小気味良いクリックホーイルの操作感に学ぶべきだと思うが、現状はそこまでの成熟はされていないようだ。

ということで、Kindleは真っ先に飛びつくような代物ではなさそうだが、将来的には書籍の流通システムに革命をもたらす可能性のあるものであり、しばらく注目したい。