今日のハヤカワ文庫さん(6作品目)

早川書房の「SF&ファンタジイ・フェア」(関連:2008-06-23 - coco's bloblog - Horror & SF)シリーズ。5人娘を一巡した結果、相性の良かった4人娘との二回戦の始まり。

決定版 2001年宇宙の旅 (ハヤカワ文庫SF)

決定版 2001年宇宙の旅 (ハヤカワ文庫SF)

今回は早川さんおすすめ『2001年宇宙の旅』。SF者保守本流。というか、キューブリックの映画は見たものの、アーサー・C・クラークによる原作は読んでいなかった。

いまや古典の領域だが、いま読んでも全く陳腐化していないことに驚く。太陽系の探査、コンピュータの暴走、そして高度な地球外生命体の存在。SFの普遍的なテーマであるが、当時流行った先端技術に媚びていないのが勝因だろう。また、スタニスワフ・レムと違って、地球外生命体とのコンタクトに楽観的なところも心地よい読後感を残す。神秘性を保ちながらも、希望を持たせるのだ。

キューブリックの映画では分かりにくかったところも、本書を読めばはっきりと理解できる。そして、映画における原作者の領分と監督の領分を改めて思い知った。この原作からあの映像と音楽からなる映画を生み出したキューブリックは凄いと。

採点=★★★★(★★★★★が満点)

  • 早川さんのおすすめ

★★★★決定版 2001年宇宙の旅 (ハヤカワ文庫SF)(レビュー=id:SHARP:20080715)
★★火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114)(レビュー=id:SHARP:20080703)

  • 国生さんのおすすめ

★★★★★祈りの海 (ハヤカワ文庫SF)(レビュー=id:SHARP:20080714)

  • 岩波さんのおすすめ

★★★★砂漠の惑星 (ハヤカワ文庫 SF 273)(レビュー=id:SHARP:20080523)

  • 帆掛さんのおすすめ

★★★ローズマリーの赤ちゃん (ハヤカワ文庫 NV 6)(レビュー=id:SHARP:20080708)

  • 富士見さんのおすすめ(一回戦で脱落)

たったひとつの冴えたやりかた (ハヤカワ文庫SF)(レビュー=id:SHARP:20080707)