ヤングアニマルというマイナー青年誌の連載マンガの割りには、サブカル周辺で異常に評判のよいマンガ。ついに待望の第2巻が発売された。
デトロイト・メタル・シティ (2) (JETS COMICS (271))
- 作者: 若杉公徳
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2006/10/27
- メディア: コミック
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基本的なフォーマットは「根岸くん」と「クラウザーII世」の二面性を楽しむということで前巻と変わらない。
カヒミ・カリィのようなお洒落なポップスに憧れる「根岸くん」は、嫌々ながらデスメタルバンドのフロントマンを「ペルソナ(社会的な仮面)」として演じている。本来は、「ペルソナ」に束縛され「クラウザーさん」を演じるのが苦痛、なはずなのだが、彼の仮面は少しずつ素顔に食い込んでいるようだ。何が「タテマエ」で何が「ホンネ」なのか分からなくなってきている。
これが「二面性」の罠だ。どっちがジキルでどっちがハイドなのか。根岸くんの本性は、クラウザーのようなサディストではないのか。そんなことを考えさせられる。
マンガとしては、展開がややマンネリ気味かなあと思う。第一巻のようなインパクトが薄れてきているせいかもしれない。あとは、なんかシモネタが前面に出てきているような気がする。それも、個人的には評価としてはマイナスかな。人気を獲得してしまっても分かりやすいネタに走らず、「分かる人にだけ分かる」ギャグマンガを追求していってほしいと思う。