綿矢りさの原作を見事に映画化〜『ひらいて』(2021年、首藤凜監督)

山田杏奈強化月間。

月が変わっても強化月間。

そんな中、特典映像満載のBDが発売されたので購入して『ひらいて』を観た。

繊細な映画を観るならBDに限る。そして、インタビューや舞台挨拶や劇中歌MVもBDに限る。

山田杏奈きっかけで観たのだけれども、思春期女子の一途さ、わがままさ、美しさを見事に抉っている。

ひりひりするような手触りだが、人間の抱える「闇」や、思春期の「不安定さ」を見事に映像化。

プロットありきの予定調和のエンタメ映画ではなく、人間の強さと弱さを見詰める文学の世界。

これは、原作をベースに、監督、出演者が解釈を共有しているからこそ実現できるのだろうと思う。

首藤凜監督、この先の活躍が楽しみだ。

そして、不安定で唐突なところもあるリアルな女子高生ヒロインを山田杏奈が好演。素晴らしい演技力。彼女の代表作として紹介してほしいし、なんなら主演女優賞獲ってもいい。

相手方となる芋生悠も、深みのある存在感で美しいし、三角関係の扇の位置にある男子を演じた作間龍斗も、文化系イケメンの雰囲気を漂わせつつ、迫力あるシーンを見せてくれた。

これは、色々な人におすすめしたい良作。

Amazonプライムでも視聴できるようなので、ぜひ。

ひらいて

ひらいて

  • 山田杏奈
Amazon