少女歌劇団ミモザーヌ夏公演「Romance〜恋するように〜」@なかのZERO

大正から昭和初期にブームとなったが、戦後はほとんど観ることのできなくなった”少女歌劇団”。

令和のいま、あの『サクラ大戦』などを手がけた広井王子が総合演出を務める「少女歌劇団ミモザーヌ」の初の有観客公演がなかのゼロで開催され、足を運んできた。

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公演は第一部と第二部に分かれていた。

第一部は新曲中心で、「Romance」と銘打たれただけあって、色々な恋の形が歌劇によって描かれる。

音楽は、ジャズ、ロック、ブラックミュージック、アイドルソング、大正浪漫、昭和歌謡など、まあなんでもあり。

しかしながら、総合演出の広井王子が作詞を務める作品ばかりなので(一部のカバーを除く)、世界観がしっかりと統一されている。

少女達は11歳から19歳の幅広い年齢層で構成されている27人(20歳で歌劇団を卒業)。

歌あり、寸劇あり、ガチのダンスあり、アクロバットあり、ミュージカルあり。

一曲ごとにメンバーが入れ替わり、贅沢なことに衣装もガラッと変わる。

大人っぽいドレス、レトロワンピース、パジャマ、ストリートファッション、スポーツユニホームなどなど。

照明や舞台も切り替わっていく。

その間に、英語のナレーションあり、関西弁のゆるーいトークあり。

三期生のお披露目もあり。

脳が追いつかないくらいの心地よい刺激が続いていく。

第二部の方は、前回の公演を再構成したということだが、どの曲も「王道感」があって、安心して観ていられる。

聞けば、コロナ禍の影響で、メンバーが一堂に会しての練習はほぼできず、リモートでずっとレッスンを重ねてきた結果の舞台が今日花開いたそう。

舞台の上のメンバーのやる気に満ちた顔、観客からの拍手に手応えを感じてほころぶ顔、感極まって涙が滲みそうになる顔・・・

正直、自分にとっては期待以上。ここまで充実したものを観られるとは全然思っていなかった。

もっと観たい。また観たい。

そう思った時には後の祭りで、この後の公演は8月20日の大阪のみ。

しかもとっくにソールドアウト。

どうせなら、全部チケットを取っておけばよかった。

次回は冬公演になりそう、詳細は近日中に発表予定とのこと。

とりあえず物販(通販)でパンフレットを購入した。

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初見なので27人全員をつぶさに観る余裕は気になったメンバーをあげていくと・・・

まず一期生。

押しも押されぬエース感のいまもりまなか、卒業を控えて表現に深みが滲むきくたまこと、ひたむきな美しさに心洗われるちばひなの、アイドル的な愛されキャラクターいわなみゆうか、ダンスとボーカルの圧倒的迫力すずきみあいムェンドワ、笑顔のファニーフェイスにやられるいしばしゆあ、落ち着いた雰囲気でパフォーマンスの軸となるいわむらゆきね。

次いで二期生。

バレリーナ体幹と輝くおでこで魅力爆発ともだりのあ、歌って踊るのは当たり前な上に体操選手並のアクロバティックで魅力するみやはらにこ、清楚な雰囲気に癒されるいとうみにぃ。

三期生は・・・これから注目していきたい。

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個人的にはともだりのあちゃんのこの先の”成長”を見届けていきたいという気持ちになった。

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公演は平日だったこともあって、大勢の東京のオタクが集まったという感じではなかった。けれども、初期の新生TPDやハコイリ♡ムスメやローファーズハイ!!劇団ハーベストあたりの現場で一緒だった演劇好き・少女歌劇好きの知り合いは当然のように来ていて、「ああやっぱりそうだよね」という感じだった。

この先、季節ごとに公演をやって欲しいなと思う。

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