King Gnu Live Tour 2020 AW “CEREMONY”@日本武道館

2年9カ月ぶりに見るKing Gnuのライブ。

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ここ2年くらいの売れ方が尋常ないのと、楽曲の世界観の広がりも尋常ないKing Gnu

紅白にも出演し、ドラマの主題歌もと、押しも押されぬポジションまで登った彼らの記念すべき初武道館ワンマン。

コロナ対応ということで、声出しはNG、またひと席おきの「市松模様」での座席指定で北側は客入れせずではあったが、熱いファンが集まっただけあって、場内の熱気が凄い。

開演前には、場内には東京オリンピックの実況音声が流れ、そこから最新アルバム「CEREMONY」のオープニング「開会式」をOPSEとしてライブが始まる。「どろん」が始まると場内はほぼ総立ち。

「CEREMONY」の楽曲を柱に据えつつも、新旧の曲がバランスよく、また違和感なく織り込まれる。

飛行艇」では、会場中が歓声に包まれるような錯覚を覚えるくらいの一体化。

その後、「Vivid Red」(未発表曲)ではバラードをじっくりと聞かせ、音楽の幅の広さがどこまで広がるのだろうと心が踊るくらいだった。

ステージには大型のスクリーンが左右に設置され、炎が吹き上げたり、スモークがたかれたり、アーバンな照明が彩ったりという演出はばされるものの、基本的には四人で奏でるバイブスに過度なギミックを加えることなく、アバンギャルドとポップが絶妙にバランスしたバンドサウンドを堪能。

途中の曲間で機材トラブルもあったが、「武道館には魔物が棲んでるねえ」からの井口のアドリブトークで何事もなかったかのようにつなぎ、復旧後にさっと曲に入るあたり、もはや大御所の貫禄さえ感じさせた。

アンコールでは満を持して「三文小説」が演奏され、井口の美しいファルセットが炸裂。

いつも音源で聴いている以上に伸びやかで繊細な歌声に「やっぱりライブは生に限る」と思わずにはいられなかった。

クイーンの「ボヘミアン・ラプソディ」で感じたようなスケールの大きさというか、「ロックバンド」という型に決して収まることのない、ミュージカルやオペラのような「ドラマ」を凝縮したような傑作だと改めて感じた。

最後に「Teenager Forever」で多幸感に包まれるフィナーレ。

炎とスモークが同時にステージに出現して、本当にもう大団円。

こんないいライブを味わってしまうと、やっぱりテレビや配信じゃ全然物足りない。

来年はこんなライブを何回観れるだろうか。

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(セットリスト)

OPSE 開会式
1 どろん
2 sorrows
3 Vinyl
4 It’s a small world
5 白日
6 飛行艇
7 Overflow
8 Slumberland
9 Vivid Red(未発表曲)
10 Hitman
11 The hole
12 ユーモア
13 傘
14 Tokyo Rendez Vous
15 破裂
16 Player X
17 ロウラブ
18 Flash!!
(アンコール)
19 三文小説
20 Teenager Forever