角松敏生 TOSHIKI KADOMATSU Performance“2020.08.12 SPECIAL GIG”@Zepp TOKYO (ライブビューイング)

この日還暦を迎えた角松敏生

アーバンなシティポップという音楽性の軸はブレないままに円熟味を増して、まさに大人向けの音楽を生み出し続けている。

5月にはニューアルバム『EARPLAY〜REBITH 2〜』をリリースし、サブスクでも聴けるようになっているが、折からのコロナ禍でツアーは中止。

そんな中、還暦記念のライブをZepp TOKYOで開催し、椅子席かつ定員の50%という規制の中で東京在住FC会員の観客を入れての開催となった。

このライブは、全国のファンにもリアルタイムで届けられるようにということで、映画館でのライブビューイングがアレンジされ、僕も最寄りの映画館(新宿TOHO)へと足を運んできた。

還暦=赤ということで、頭のてっぺんから足の先までを赤でコーディネートした角松敏生

バックバンド、ホーン隊、コーラス隊を従えて、新旧の角松サウンドをゴージャスに繰り広げる。

ああ、こういうのを生で聴きたいなと思いつつ、映画館のダイナミックな音響と迫力のあるスクリーンで味わうのも悪くない。

角松敏生は、会場にいる観客だけでなく、スクリーンの向こうの観客に対してもMCで呼びかけたり、カメラに目線を送ったりして、「これが今行われているんだ」という感動を味わうことができた。

マルチカメラのスイッチングによって、映像的にも会場にいる以上の臨場感を味わうことができて、ライブビューイングというのは、ソーシャルディスタンス時代のライブの「一つのあり方」であると強く実感させられた(一度だけ一瞬映像・音声が途切れるところがあり、そこだけは残念だった)。

楽曲の世界観の安定感、演奏のクオリティは折り紙つきで、特に角松がパーカッションを叩く瞬間は、ライブならではの興奮を味わうことができた。


この先、WITHコロナのライブ事情がどうなっていくのかは分からないけれども、次に角松敏生のライブが開催されるときには、ぜひ会場で観たいと思わずにはいられない、そんなライブビューイングだった。