頭上の月を眺めていた ー tipToe. 1st CONCEPT ONEMAN「blue moon rising」@青山月見ル君想フ

抱えきれない憂鬱な想い
ちっぽけな私は頭上の月を眺めていた
(tipToe.「ナイトウォーク」)


アザーレコメンドLIVEの決勝ライブで1位を獲得してTIF2018の出場を決めて、勢いに乗って来た感のあるtipToe.

今日は、初めてのコンセプトワンマンを青山月見ル君想フで行うということで、足を運んで来た。

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「前売り券はソールドアウト、当日券もなし」ということで、青山の月見ルは凄い人。

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あちこちの現場で会う楽曲派()はもちろん、「学割」料金を設定していることもあってか若いファンが多いtipToe.だけど、メンバーと同世代の女性ファンの姿も目立つ。

ということで、今日は2階に女限エリアも用意された。

第一幕

第一幕は、ベストの制服風衣装。

月見ルのステージの「月」はオレンジ色に輝いていて、まるで太陽のよう。

「特別じゃない私の物語」「ひとりごと」から始まり、「ハッピーフレーバー」「ビギナー」「ハートビート」

爽やかな青春感、疾走感のある曲が続く。

「次で最後の曲になります」と25分くらい経過してところでMCがあり、心の底から「えー?!」と叫ばずにはいられなかった。

メンバーからは「今日は、コンセプトワンマンですよ? tipToe./topToe.ですよ?」とフォローしたあとで、最後に「かすみ草に花束を」。

今までのtipToe.のイメージのダイジェストのような第一幕だった。

幕間

メンバーが退出すると、ピアノのインストに環境音の加わったインストが流れる。

球体の色がオレンジから、白、青に変わり、クレーターの模様がくっきりと浮かび上がる。

昼から夜へ。

まさにコンセプトワンマン。

ピアノのインストは、メジャーセブンスなどのテンションコードを多用していて、しかもテンポが揺れるルバート。

蝉の鳴き声も加わって、まさに夏の夜の夢を思わせる幻想的な時間。

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最後には全ての音がフェードアウトして、本当の静寂が訪れた。

第二幕

静寂と暗闇が空間を支配し、ただ大きな青い月だけが輝くステージ。

そこに今日初披露の新衣装に着替えて静かにステージに登場したメンバー。

新衣装は紺地に白襟のセーラー服風ロングワンピース。

この静謐な世界観に合ったシンプルなもの。



インストに乗せて都塚寧々のポエトリーリーディングが始まる。

内省的で叙情的な言葉が会場に響きわたる。

心の中に染み込んでくる。

この曲は「砂糖の夜に」であると終演後に発表された。

そして、「僕たちは息をする」「クリームソーダの憂鬱」「ナイトウォーク」と、第一幕とは対照的な「しっとり系、内省系」の曲が続く。

ちなみに今日の来場者特典は「ナイトウォーク」の音源CD。

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ドビュッシー「月の光」をアレンジした演奏に乗せて、三原海のバレエも披露されて、これはもう完全に総合芸術の領域。

今日2曲目の新曲はエレキギターのダウナーな響きが印象的なロックサウンド。

二曲目の新曲は「blue moon.」という名前であると終演後に発表された。

総じて、MCの類は一切なく、本当に楽曲の世界にどっぷりと浸れるような時間。

第一幕が、「昼」「今までのtipToe.」を表しているのであれば、第二幕は「夜」「これからのtipToe.」を表している。

そのくらい、全く雰囲気の違う、二面性を見せてくれる時間だった。

アンコール

アンコールで登場したメンバーは普段の雰囲気に戻って「コンセプトワンマンどうでしたか?」「靴が脱げちゃって」などのMC。

「昼と夜を再現したんですよね」「来月のワンマンがblue momentだから、曲はそこに向かうrising」みたいな解説も。

一人しきり盛り上がったあとで、「じゃあ、アンコールは今日まだ歌っていない曲を歌います」「わかってますよね、私たちの曲でYoutubeで一番再生されているアレですよ」「タイトルコール一緒にしてくださいね」との前振りの後、「夢日和」。

最高に盛り上がった。

最後の挨拶では日野あみが「私、アレやってみたい。マイク置いて、みんなで手を繋いで、ありがとうございましたー!って言うの」とMC。

何この初々しさ。


メンバーが退場すると、熱気に満ちた客席からはダブルアンコールを求める声も起きたが、そこで照明が点灯し、プロデューサーが「さっきのメンバーのMCは、間違っているので、あとでちゃんと解説します。ブログに書きます」と。


これだけの完成度のコンセプトワンマンを見せていながら、最後の最後にゆるさと言うか、肩に力の入っていない気さくな感じを味わせてくれるのもtipToe.のいいところ。



第二幕の世界観は、sora tob sakana、Maison book girl、ヤなことそっとミュートあたりの”楽曲派アイドル”との親和性を大いに感じさせてくれるもの。

TIF2018ではその「片鱗を示す」だろうけれども、どっぷりとティップの世界観に浸るためには、やっぱりフェスではなくて、ワンマンに行かないとと思わされた。

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もうチケット買いまくり。


チェキもいいよね。

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今年の夏は、tipToe.と一緒に青春したくなってきた。

(セットリスト)

(第一幕)
1 特別じゃない私の物語
2 ひとりごと
3 ハッピーフレーバー
4 ビギナー
5 ハートビート
6 かすみ草に花束を

(第二幕)
7 砂糖の夜に (初披露)
8 僕たちは息をする
9 クリームソーダの憂鬱
10 ナイトウォーク
11 blue moon.(初披露)

(アンコール)
en1 夢日和