映画「パッセンジャー」

ひとり旅の飛行機の中で見るにはふさわしくない映画だった。

コールドスリープの状態の乗員5000人を乗せた宇宙船の中で、カプセルのトラブルにより目覚めた主人公。

孤独に耐えかねず、もう一名の乗客を眠りから醒ます…というストーリー。

密室で息がつまるし、孤独で狂おしくなるし、後半では重力の制御を失うというパニックもののシーンもあり、これを飛行機の中で見るのはなかなかのメンタルが要求された。

目覚めた二人の男女の行方は…というのはあえて書かずにおくけれども、そもそも地球での生活や人間関係を捨ててまで冬眠して他の惑星に行くという動機を持つ時点で、ある意味浮世離れしている人たち。

だから、そこでの選択も、極限的なもののように見えて、僕にはあまりリアリティのある人物とは思えなかった。


アメリカの宇宙SFものの一部にある悪癖なのかもしれないけれど、最終的に「ロマンス」映画になってしまうのだが本当に残念なんだよね。SFである必要があるのだろうかという。。。

映画館で見ていたら平凡な作品だという評価になったかもしれないけれど、機内で鑑賞したことで記憶に残る作品になった。

点数をつけるなら60点くらいかな。