昨年7月以来のほわどるのワンマンライブ参戦。
今日の会場は、渋谷のTAKE OFF 7。
「Fusion」の意味とは
ライブスタート。
「Magic Motion No.5」でメジャーデビューして以降のほわどるは、いわゆる「楽曲派」路線を突き進んでいて、昨年のワンマンでは洋楽カバーもセトリの中心に据えるなど「洗練された」面を強調していた。
それは裏を返せば、インディーズ時代の楽曲や雰囲気をある意味「封印」する意思があるのではないかとも感じられた。
今日のワンマンでは、インディーズ時代の楽曲とメジャーデビュー後のテイストの異なる楽曲をバランスよく混ぜたセトリになっている。
最近の曲はディスコ、ファンクが中心で、フリコピしたり、クラップを入れたり。
以前の曲はいわゆる「アイドル」ソングで、MIXを入れたり、「オイオイ」したり。
振り子の両極のような楽曲が合わさったようなセトリ。うまく混ざっていて、次に何が出てくるのか分からない楽しさ。客席の熱量も高まっている。
これが「Fusion」=「融合」の意味なんだろう。
ほわどるの二人は様々な楽曲をパフォーマンスすることを通じて、過去の曲の表現力も高めている。そんな発見もあった。
「アコースティックパート」
6曲を歌い終えるとメンバーは一旦ステージから去り、楽器が運び込まれる。
アコースティックギター×2、ベース、そしてカホンを中心に据えたパーカッションの4人編成。
赤白を基調とした花柄衣装から、ダーク系のシックなワンピースに着替えたメンバーが登場。ファンも自ら座り始めての鑑賞。
「clover」「Tactics」「シグナル」の3曲を鑑賞。
ソロパートはぐっと前に出てくるし、ハモリは繊細な表現が聞こえてくる。
いまのほわどるの持っている表現力がどれだけ充実しているか良く分かる。
こういうアコースティック演奏は、ここ1、2年では、Negicco、東京女子流、まなみのりさ、アイドルネッサンスあたりで聴くようになって、個人的には大好物の部類。
アーティストによってアコースティックライブとの相性はあると思うけれども、個人的には、ほわどるにはこのアコースティックな表現を続けていってほしい、と思った。
新曲からラストスパートへ
アコースティックパートが終わると、「じゃあ立ってください」とのメンバーの合図に続いて、初披露の新曲「Blue summer」へ。
路線としては、いわゆる「アイドル」ソングとして沸きやすいアレンジ。
メンバーからは「青いサイリウムを振ってください」というお願いもあって、客席が青一色に染まった。
ここからは、怒涛の終盤。
「ラストスパート、まだ盛り上がれますか?」
「サイリウム、何色でもいいから振ってくださいね」
「いつもほわどるのライブ写真は客席がおとなしく見えるんですが、今日は賑やかですね」
そんな感じのMC。
個人的には16ビートのアーバンな「shu-shu-star」からの「秒速Party Night」、「Magic Motion No.5」あたりの流れが最高に楽しかった。
ここが最高潮だったが、ライブはさらに続き「トラベリンバンド」「Fight!」で終了。
アンコールで出て来たメンバーは、「間違ってアンコール曲まで演っちゃいました」「でもまだ一曲残っています」というMCに続いて、1曲だけ残っていたアンコール曲「ジェットコースター」を披露して盛り上がり。
MCでは、次回のワンマンが、7月16日、代官山UNITでフルバンドで行われると発表。会場を沸かせた。しかも、チケット1枚で二人が入場できるという。
「ぜひ新規の人を連れてきてください」とメンバーからお願いがあり、ファンからは拍手喝采。
最後の最後まで一体感を感じさせるライブだった。
ほわどるのライブの魅力
最近、パフォーマンスと集客についてずっと考えている。
「パフォーマンスは良くなっているのに、集客は増えていない」っていう話をたまに見聞きするけど、パフォーマンスの良さと集客の間には因果関係もないし、僕の知る限り相関関係もほとんど観測されない。「集客を上げたい」がゴールなら「パフォーマンスを磨く」ことが手段になるとは全然思えないね。
— Sharp (@sharpc) 2016年5月2日
「パフォーマンスを磨いたからと言って集客が増えるわけではない」というのが僕の持論なんだけど、ほわどるのライブには「パフォーマンス」に還元できない要素があった。
それは「楽しさ」であったり、「安定感」であったり、あるいは「2人のMCの予想のつかなさ」だったり…
今のほわどるには、ほわどるにしかない魅力があって、それをちゃんとライブで伝えることができる。
簡単なようでなかなかできないことだと思うけど、今日のライブは理屈抜きで心から楽しめた。
あまりの楽しさに、終わった後にで普段ほとんど会わないヲタク同士で集まってお茶飲みにいったつもりが、ワインを開けながら何時間も語っているというね。
うん、いいライブだった。
(セットリスト)
1 君に逢いたい
2 GAME
3 アイドル街道
4 CANDY LOVE
5 ずっともっと
6 Ringing Bells
7* clover
8* Tactics
9* シグナル
(*はアコースティック)
10 Blue summer (初披露)
11 青春チャイム
12 ワイの!
13 初恋☆キラーチューン
14 shu-shu-star
15 秒速Party Night
16 Magic Motion No.5
17 トラベリンバンド
18 Fight!
(アンコール)
en1 ジェットコースター