このSMAPの微妙な時期に「世界にひとつだけの」かよ?―と思ったけど、「オートクチュール」というのはそういう意味だから仕方ない。
ということで、先週から始まった「PARIS オートクチュール 世界にひとつだけの服」を観に、三菱一号館美術館まで足を運んだ。
ガリエラ宮パリ市立モード美術館からのコレクション中心。パリに行っても、普通は、ルーヴル、オルセー、ポンピドゥーあたりにばかり行ってしまうので、エッフェル塔からほど近いところにぽつんとあるパリ市立モード美術館にまで行かない。
だから、今回の展覧会はとても良い企画だと思う。
オートクチュールということで、どの衣装にも一点物ならではの優雅さと瀟洒さが溢れている。
個人的には、ジャンルー・シーフが撮って「VOGUE」に掲載されたイヴ・サンローランの1970年製作のブラックドレスが強く印象に残った。
展示としては、ロンドンのV&A(ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館)ほど過去に遡るようなラインナップではなく、「同時代」的である。だが、常に時代の先端を追い求め、目まぐるしく変わるトレンドをリードしてきたメゾンのものばかりで、ある意味「歴史の重み」を感じさせる展示。
一室だけ、撮影可能な展示室あり(一番広い部屋)。行くときは、スマフォ・携帯ではないカメラを持っていた方がいいかもしれない。
「PARIS オートクチュール」展は5月22日まで。