時間旅行のツアーはいかが いかがなもの?
クレオパトラの衣装の君が
時間旅行のツアーはいかが いかがなもの?
そうささやいた ああ夢の中 ああ夢の中
(原田真二「タイム・トラベル」)
アイドルネッサンスのレギュラー公演。
キャパ298人だが前売り分はソールドアウト。members先行の僕の番号は180番台。座り席は220だが、関係者エリアや柱の陰もあるので、なんとか普通に見えるギリギリのところを確保。
想い出トラベルネッサンス
オープニングは新曲2連発。佐野元春「ガラスのジェネレーション」と久保田利伸「流星のサドル」両方とも80年代。そして、両アーティストともアイドルネッサンス初カバー。
最近、アイドルがR&Bやファンクを歌うのが流行だけれども、アイドルネッサンスにとっては珍しい曲調になる久保田利伸の歌いこなしはさすがと唸らせる完成度。
そして、佐野元春の方は、MCで石野理子ちゃんが解説していたように「フラミンゴ=不器用」とか「ガラスの=傷つきやすい」というような散りばめられた隠喩をしっかり消化して表現していた。
新規のお客さんを意識して、アイドルネッサンスというグループの紹介と、このレギュラー公演の紹介を丁寧に行う。今年の夏のアイドルネッサンスは、より「お客さん」に「外に」向いているように感じる。
続いてメンバー個人の自己紹介。「夏」にちなんだネタを入れて。
あらちゃん:「えー先日」とまるで落語家のように話し始め、玄関前の打ち水に驚いておばあちゃんを呼んだというエピソード。
なっこ:「夏はナッツを食べる」というダジャレ。まりんから突っ込まれると「ごちそうサマー!」
まいな:夏休みの宿題を早めに終わらせようと頑張っていたら、宅急便で追加の宿題が届いてやる気がなくった。
りこ:日焼け止めを塗っても、汗っかきなのですぐに落ちてしまう。
こよ:夏はカルピス。いつかカルピスのCMに出たい!(似合うだろうな)
まりん:「アイドル愛がー止まらないらなーい。夏暑くても食欲は止まらなーい」というアドリブ。
かな:「夏のお祭りでは、500円のりんご飴ではなく200円のあんず飴を選びます。ケチではなくエコガールと呼んでください」
かなぼん優勝!!
ここから3曲続けて「Lucky」「Dear, Summer Friend」「太陽と心臓」を。
あの頃に想い出フォーカス
次は企画色・バラエティ色の強いコーナー「あの頃に想い出フォーカス」。
ここまで歌った5曲の発表された年から一つを選んで振り返るコーナー。今回は2005年。
その年の出来事として、「スピードワゴンの井戸田と安達祐実が結婚」「ドラえもんの声優が全員交代」「流行語は「萌え~!」「フォー!」」の文字がスクリーンに映し出される。
影ナレの「想い出ボイスマン」から、石野理子ちゃんに「フォー!」をやるように指令が出る。ステージに座り始める理子ちゃん。だ、大丈夫か? それを見て、最初にまりんが、次になっこが代打で「フォー!」を披露。うーん、こんなだったかな。10年前なのに記憶が薄れてる自分がヤバイ。
想い出ボイスマンが次々に指令を出し、次はあらちゃんの「ラブ注入」。これ最高。そして、かなぼんとまりんでゆってぃの「ワカチコ!ワカチコ!」を。アイドルネッサンスのバラエティのスキル、だんだん上がってるよね。
そして、スピードワゴン井戸田のネタ「あまーい!」にかけて、石野理子に甘い台詞を言えという指令。言ったら、客席からは「あまーい!」と突っ込む段取り。
しばらく考えた理子ちゃんが言った言葉は「ショートケーキ!!」
え、えー?!
すかさずボイスマンが「まりんちゃん、ちょっとお手本見せて」と指令すると、まりんが「ショートケーキも大好きだけど、みんなのことも大好き―!」。さすがの頭の回転の速さ。
そういている間に、あらちゃんが何かを思いついた様子でニヤニヤして「ちょっと入れ知恵します」と言って、理子ちゃんに耳打ち。「やだやだ」と言っているうちに、「3、2、1」とカウントダウンがあって、言った言葉は「ショートケーキおいしいにゃぁ」。
「あまーい!」っていうか「萌え~」かもな、それは。ごちそうさまでした。
この後、「ドラえもんの声優交替」にちなんで、まいな画伯とこよ画伯がジャイアンを描くという対決。こよ画伯のジャイアンがかなり上手くてびっくりした一方で、まいな画伯は…うん、期待通りの画伯っぷり。ボイスマンからは「ストレス溜まっている?」と突っ込まれるほど。
ということで、画伯対決は、より「画伯らしい」まいな画伯の勝ち(え?)
名曲ジュークボックスからアンコールへ
後半は、ファンからのアンケートでリクエストの多い曲を披露する「名曲ジュークボックス」。
メンバーもどの曲が選ばれるのか楽しみにしていて、けっこう意外な曲が選ばれることもあるとか。
今日は「夜明けのBEAT」に続いて「ガリレオのショーケース」。このコンボは座り席のAKIBAカルチャーズ劇場が揺れるように感じるくらい熱い。そして「空にまいあがれ」。一緒に手を振れるのが楽しい。
最後に「夏の決心」を披露してメンバーがステージを降りると、「どかーんと一発、アンコール!」という発動に続いて、会場中に響くような大きな「アンコール」の声が。
再びメンバーがステージに上り、原田真二の「タイム・トラベル」を歌う。
メンバーの歌とダンスの表現力がぐっと上がっていて、本当に時間旅行をしているような錯覚に陥った。照明も幻想的で、夢の中に誘うよう。
MCでは、お礼の言葉とともに、今日の公演がソールドアウトしたことが発表される。これは前回に続いて。平日の18:30開演で約300のキャパが満員御礼というのは、凄い。去年の新人公演で優勝して定期公演を勝ち取ったアイドルネッサンスにとってこのAKIBAカルチャーズ劇場はホームだが、いまやこのホームも彼女達にとっては狭くなりつつあることは間違いない。
10月4日のワンマンライブのタイトルが、「エビスではじまるネッサンス!!」であると発表される。キャパ550人。チケットは抽選で今日から予約開始。これはプラチナチケットになるかもしれない。
ということで、リリイベやフェスで4、5曲歌う時のアイドルネッサンスも全く手抜きなしで素晴らしいステージを見せてくれるのだけれども、レギュラー公演では全11曲、しかも2曲が新曲という充実したセトリ。
加えて、クリアな音響と幻想的な照明は、メンバーのパフォーマンスを引き立てる。今日はまるで夢の世界に行ったような心地になった。特に「タイム・トラベル」のときには、自分が時間旅行をしてどこか別の世界にいるような錯覚に陥った。
アイドルネッサンスのレギュラー公演はやはり別格であるし、彼女達のパフォーマンスは広いステージで本領を発揮する類のものだろうと思う。今後のレギュラー公演も楽しみだし、何といっても10月4日のワンマンが待ち遠しくてならない。
(セットリスト)
1 ガラスのジェネレーション(新曲)
2 流星のサドル(新曲)
3 Lucky
4 Dear, Summer Friend
5 太陽と心臓
6 夜明けのBEAT
7 ガリレオのショーケース
8 空にまいあがれ
9 夏の決心
(アンコール)
en1 タイム・トラベル
en2 Happy Endで始めよう