アイドルお宝くじ#17~つりビットの足跡と見えてきた舞台裏

チャンピオン「まなみのりさ」と挑戦者達

「アイドルお宝くじ」の第17回。

現在のチャンピオンはまなみのりさだ。初登場の第15回で1位となり、前回の16回も1位。アプガ・ポッシが1位争いをしていたときは互いがライバルだったが、いまや圧倒的な存在と言ってもいい。

番組の導入部は、他のユニットが「まなみのりさに勝ちたい」と揃って名前を上げていて、いわばディフェンディングチャンピオン

いまや番組の見所は、「まなみのりさに勝てるアイドルは現れるのか」という風に変わったと言っても良い。

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(写真は収録時にスタジオで撮影したもの)

今回の出演者

今週の出演者は以下の5組。

つりビット(5週目、前回3位)
La PomPon(2週目、前回2位)
まなみのりさ(3週目、前回1位)
S★スパイシー(初)
WHY@DOLL(初)

以下、TV放映順に。

  • La PomPon(2週目、前回2位)

今回は「ろっぽんぎのうた♪」。サビの振付けを観客にレクチャーする姿は実に堂々としていた。楽曲は、事務所のある六本木で夢に向かって努力するという内容で、テレ朝のスタジオの近くであるという地の利も感じさせたが、前回のデビュー曲のようなフレッシュさは少なかったように思う。

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  • つりビット(5週目、前回3位)

ボーカル&MC隊長のさくちんこと安藤咲桜が体調不良でお休み。アプガが脱落したときに、メンバー一人を欠いていたことを思い出す。ライブで盛り上がる「恋愛戦線異常あり」を精一杯歌うが、ムードメーカーでボーカルの要でもあるさくちんのいないパフォーマンスは、残念ながらいつもの精彩を欠いた。だが、心理的な動揺もあっただろう中、全力を出し切る姿は胸を打った。

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キラーチューンの一つ「ポラリス」を披露。曲が始まる前に「回るのも回らないのも自由だけど…回ると楽しいよ」というMCで他ヲタも巻き込み、大きなサークルを作ることでステージ巧者としての力量の違いを見せつけた。もちろん、歌とパフォーマンスには文句のつけようがない。

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  • S★スパイシー(初)

スターダストでは「ももクロのお姉さん」的な存在の二人組。楽曲「SCG★スパイシー」は、「SGC=サルゴリラチンパンジー」ということで、楽曲のクオリティは正直どうかと思ったが、ウッホウッホ言いながら盛り上げるヲタともども、とても度胸が据わっている感じがした。

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初登場ながら貫禄のあるステージ。観覧時に、MCで「今日ほわどるを応援しに来てくれた人~?」って聞いていたので、思わず手を上げたら「あれ、そこの人、Tシャツが違いますよね?」「つりビットさん…ですよね?」といじられた。そしてそこから「誰のファンでもいいので、みんなで一緒に楽しんでくださいね」と言って、新曲「曖昧MOON」をエレガントに歌い上げた。

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結果

3位:S★スパイシー(393ポイント)

混戦の三位争いを勝ち抜いたのはS★スパイシー。エンターテイナーとしてのプロ意識が突出していた。3B Juniorのヘリウムガス事故以降、スタダとテレ朝の蜜月関係が取りざたされるが、かりに出演の経緯にそういういきさつがあったとしても、この結果は実力を反映していると感じさせるような凄みがあった。

2位:WHY@DOLL(493ポイント)

3位とは100点の差の安定の2位。確かなキャリアを感じさせる安定のパフォーマンスと、観客を巻き込むテクニック。ほわどるはまなみのりさのライバルになり得る存在かもしれないと思わされた。

1位:まなみのりさ(610ポイント)

2位に100点以上の差をつけての圧勝。もはやチャンピオンというよりも、女王の風格が出て来たと言っても良い。

つりビットの足跡~負けないガッツ

そして僕が推しているつりビットはここで敗退。スタジオでは「3位との差は5ポイント」と明かされた。文字通り惜敗ではあるが、負けは負けだ。

最大の敗因は、さくちんを体調不良で欠いたことだろう。負け惜しみではないが、さくちんがいたら負けていなかったと思う。

だが、楽曲が「旅立ちキラリ。」だったら、とか、MCでもっと観客を巻き込んでいたらとか、課題は見えたと思う。終了後、リーダーのみーちゃんを始め、メンバーが泣いていたが、ここから先の活動に生かしていってほしいと願う。

思い起こすにアプガ・ポッシの2強時代に、「踊ろよ、フィッシュ」で初出場し、3位を確保。翌週には、吉田凜音・ハコイリムスメとともに「平均年齢14歳の革命」を起こして、2強を退場させた。その後は、まなみのりさという女王の登場に負けず連続出場を続けていたが、メンバーを病欠で5週目の退場となった。決して恥じることはない立派な足跡を残したと言っていい。

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そう、お宝くじの連続出場は5週で終わったが、つりビットはこれで終わりではない。決して負けない。この続きは、4月1日発売の「負けないガッツ」で見せて欲しい。僕も応援していく。


【公式】つりビット『負けないガッツ 〜いつか世界を釣り上げます〜』MV Full ver. - YouTube

「アイドルお宝くじ」をリバースエンジニアリングする

アイドルお宝くじは、各組のファン20名、合計100名が上位3組を選んで投票、上位3組が勝ち残るという仕組み。

だが、配点などは明らかにされていない。

そこで、今回の結果をもとに、リバースエンジニアリング的に配点を推計して見る。

(アイドルお宝くじ#17の結果)

1位 まなみのりさ 610ポイント
2位 WHY@DOLL   493ポイント
3位 S★スパイシー 393ポイント
4位 つりビット  388ポイント
5位 La PomPon   (未公開)

通常は1位から3位までしかポイントが発表されないが、今回はつりビットは「5ポイント差」であると発表されたので388ポイントだと分かる。

この情報を利用すると、ポイント合計は以下の通り推計できる。

ポイント合計の上限=610+493+393+388+387(=2,271)

5位のLa PomPonのポイントはつりビットより低いので2,271ポイントが上限となる。これが投票者100人の合計だから、一人当たりのポイントの上限は、22.7ポイントとなる。

ここからは推理だが、各個人が投票する「1位・2位・3位」でこの「最大22.7ポイント」を傾斜配分するとすると、

〇パターンA

1位…10ポイント
2位…7ポイント
3位…5ポイント
(合計22ポイント)

〇パターンB

1位…10ポイント
2位…7.5ポイント
3位…5ポイント
(合計22.5ポイント)

のいずれかであると考えられる。

数字としては、2.5ポイント刻みのパターンBの方が美しいと感じるが、過去のポイント合計の末尾に「0、1、3、4、6、8、9」が登場することを考えると、パターンAが有力である。ちなみに集計のしやすさもパターンAに軍配が上がる。

とすると、アイドルお宝くじの仕組みは、

1位 10ポイント
2位 7ポイント
3位 5ポイント

の一人22ポイント×100人の合計2,200ポイントを奪い合うゲームであると考えられる。

ここで各組20人のファンは自らの推すグループに1位の10ポイントを投じると考えられるので、

最低点=10ポイント×20人=200ポイント

最高点=10ポイント×20人+7ポイント×80人=760ポイント

となる。

ちなみに平均点は、440ポイント。今回はまなみのりさ、ほわどるが2強となった分、その他の3組は平均点を大きく下回っている。

まなみのりさの強さと「新・2強時代」の予感

今回まなみのりさの叩き出した610ポイントは驚異的である。もちろん、それは彼女達の「観客を巻き込む」パフォーマンスの賜物であることは疑いない。

だが、それだけではないだろう。

現場で投票するファンの立場で言えば、自分のグループが「3位に引っかかるよう」ライバルとなる人にポイントを与えないように投票しようという心理が働いている。

今後まなみのりさWHY@DOLLが2強になるとすれば、それ以外の出演者のファンにとっては、

1位 (推しグループ)
2位 まなみのりさ
3位 WHY@DOLL

というような投票をすることが、自らのグループを推す投票行動として合理的であると考えられる。

勝ち馬が明らかになった場合には、「勝ち馬に乗る」行動が加速するわけで、当面は、まみり・ほわどるの2強が続くのではないかと予想する。もしかしたら、過去のアプガ・ポッシの2強時代も「チーム負けん気」以外のこのような要因で説明できる部分もあるかもしれない。

ということで、つりビットの去った今、僕の「アイドルお宝くじ」ウォッチは終わるが、以上の通り配点に関する予想と新・2強時代の到来を遺言としてここに記しておく。