大胆不敵 Are you ready? ―ドロシーリトルハッピーWinter Tour 2014ファイナル@川崎CLUB CITTA

今に見てて 本気出せば私 大胆不敵 Are you ready?
ドロシーリトルハッピー「Breaking through」)

大胆不敵で本気のドロシーを観た―

ドロシーのWinter Live Tour 2014は、柏を皮切りに、名古屋、京都、大阪、仙台、新宿を経て、今夜の川崎CLUB CITTAがファイナル。ドロシーは昨年の12月30日もこのCLUB CITTAでワンマンを行ったが、今年は同じ日程で2回目。

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開演前のステージには幕がなく、格子の舞台装置がステージ上部にあり、ステージ正面にはDJブース。

OPSEに続いて登場したメンバーは白×赤のツアー衣裳。アイシャドーがキラキラしていてドロシーメンバーがいつもより大人っぽく見える。

ニューアルバムから「インマイライフ・フォーマイライフ」、そしておなじみの「My Darling」を続けて歌う。

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自己紹介のMCの後、白戸佳奈から「それでは次の曲、聴いて下さい。「言わなくてよかった」」という曲紹介。会場からどよめきが起きる。「STARTING OVER」ツアーで唯一ライブで演奏されていなかた曲がようやくベールの中から姿を見せた。

ほぼ直立不動でのパフォーマンス。楽曲世界に感情移入した高橋麻里の歌声が切なく響く。この曲をようやく聴けたことでドロシーと一緒に過ごした2014年をようやく終えることができそうだ。もう思い残したことはない。

ニューアルバムから「週末だけのロミオとジュリエット」「Winter Joy」「Singing」を続けて聞かせる。リリイベなどで歌いこんでいるだけあって、だいぶ馴染んできた印象。

MCでは「今年印象に残ったこと」についてのトーク。早坂香美は「インドネシアに行ったこと」、秋元瑠海は「チャーハンを3人前とおかずを食べて、ドロシー内で伝説を作ったこと」、白戸佳奈は「アルバム2枚、シングル1枚をみなさんにお届けすることができた。1年前に「STARTING OVER」を初めて歌ったのはここでした」と振り返り、「STATING OVER」を。じっと聴き入るファンに、しっとりと歌い上げる高橋麻里。

「Breaking through」「2 the sky」「GET YOU」と沸き要素が多めな展開へ。2階は関係者席になっているけれども、寺嶋由芙が見に来ているようだった。その目の前で「GET YOU」を歌うというのは、在りし日のコラボレーションを彷彿とさせる。

MCで「今年はやってみたかったいろいろなことに挑戦してきた」ということで、生バンドライブ、二部構成のツアー、REMIXと説明したところで、やりたいこととしてアコースティックライブという名前が挙がる。

「ASIAN STONE」「恋をしてるのきっと」の2曲をギター伴奏のアコースティックヴァージョンで歌う。これも一つの大きな挑戦のはずだが、さらっとやってのけるあたりが実にドロシーらしい。そして、こういう楽曲本位の見せ方、聴かせ方は、今後のドロシーの方向性の候補の一つになるかもしれないとと思いながら聞いていた。

歌い終ったメンバーがはけると、DJが「CLAP!CLAP!CLAP!」のREMIXを流して間をつなぐ。

「circle of the life」の紺系の衣裳に着替えたメンバーは、これ以降、REMIX+DJでの演奏にモードチェンジ。昼夜二回公演で言えば「夜の部」に突入。

「keep on tryin'」「Hey boy! Hey girl!」「set yourself free」と来て、だんだんフロアの熱気が高まってきたところに「HAPPY DAYS!」「諦めないで」「恋は走りだした」「nerve」と、無敵のダンスミュージックを連発。そして、ニューアルバムのEDM「シークレット」を歌うと会場の盛り上がりは最高潮に達し、そこでオリジナルアレンジの「ジャンプ!」でステージと会場が一つになる。

MCでは、今年の総括を一人ずつ。

秋元瑠海:一年間頑張ってきた。今度高校を卒業するが、私の青春はドロシーだった。
富永美杜:ドロシーの富永美杜として活動できて幸せだった。
早坂香美:みなさんがステージを笑顔で見て下さるのが何より。来年も笑顔を与えられるドロシーでいたい。
高橋麻里:ずっと歌っていた。これからも存在意義が歌だという人でありたい。
白戸佳奈:いろいろなことがあったが頑張ってきた。これからも皆さんの心の中にドロシーがいる限り、ステージに立ちたい。

最後は、ニューアルバムのリード曲「それは小さな空だった」を。歌の世界に入り込む高橋麻里、分厚いハーモニーをつける白戸佳奈、秋元瑠海、早坂香美、富永美杜。特に、富永美杜の切ない表情は、まるで女優のようで、観る者の心に刺さってきた。

メンバーが退場すると、会場からはアンコールを求める拍手が起きる。これに応えるように「デモサヨナラ」を。僕は今年何回の\オレモー!/を叫んだだろうか。

これで本当の最後。白戸佳奈が「来年もドロシーのストーリーを見守って応援よろしくお願いします」とMCで語って、「ストーリー」でみんなで盛り上がって大団円。

終演後、スクリーンに来年の活動予定が映し出される。こういうの「サプライズ企画」と称して、メンバーの知らない間にライブをブッキングしているのを舞台上で見せたりするのが流行だけど、あれはたまに茶番に見えて雰囲気が寒くなるものもあるので、こういうさりげない告知もいいなと思う。

ここで紹介された来年の活動計画は、

  • 3/15 六本木ブルーシアターでホールワンマン
  • ベストアルバム発売
  • 一万人全国ツアー(5/24,25の仙台2daysが皮切り)
  • 高3組によるCallme結成(こう(み)、る(-な)、み(もり)の頭文字から)
  • 2/1 @JAMでCallmeのお披露目ライブ
  • 4/18 O-EASTワンマン(Callme)

といったところ。ホールワンマン、ベストアルバムリリース、1万人動員全国ツアーということで、延長線上には、Zepp以上の大箱に挑戦する構図が見えてくる。日比谷野音か、あるいは一気に武道館か。ファンとしては、そんな期待も膨らむところ。

終演後、各メンバーはブログを更新したが、白戸佳奈はこのように書いていた。

あたしは楽しかったです!
でも
なんだろう、
来年の課題たくさんあるなって
感じました。
かなでし●´□`)ノファイナルでした!|ドロシーリトルハッピーオフィシャルブログ Powered by Ameba

今回、DJを使ったステージやアコースティックバージョンに挑戦したドロシー。既存の枠でまとまろうとしないで、新たな可能性を求めて挑戦を続ける運動こそドロシーリトルハッピーというユニットの本質なのかもしれない。

2015年はさらに新しい姿を見せてくれるだろうと思う。来年は5周年ということでイベントも盛りだくさんになるだろうが、これから先、ドロシーの成長と挑戦のストーリーを見逃すことなく、追いかけて行きたいと思う。

ありがとう、ドロシーリトルハッピー

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(セットリスト)

1 インマイライフ・フォーマイライフ
2 My Darling
MC
3 言わなくてよかった
4 週末だけのロミオとジュリエット
5 Winter Joy
6 Singing
MC
7 STATING OVER
8 Breaking through
9 2 the sky
10 GET YOU
MC
11 ASIAN STONE(アコースティック)
MC
12 恋をしてるのきっと(アコースティック)
13 keep on tryin'(REMIX)
14 Hey boy! Hey girl!(REMIX)
15 set yourself free(REMIX)
16 HAPPY DAYS!(REMIX)
17 諦めないで(REMIX)
18 恋は走りだした(REMIX)
19 nerve(REMIX)
20 シークレット
21 ジャンプ!
MC
22 それは小さな空だった
(アンコール)
en1 デモサヨナラ
en2 ストーリー