映像は美しいが疑問の残る改変―『スター・ウォーズ』BD(3)(EpisodeVI『ジェダイの帰還』)

スター・ウォーズ』EpisodeVI『ジェダイの帰還』のBDを観た。一応、以下ネタバレ。

BD化に伴い映像・音声ともにクリアになって深みが増した。だが、あまりにディテールがクリアなりすぎて、森の惑星エンドアで木々の間を駆け抜けるバトルは、あからさまに合成であることが分かってしまう。以前はあれで手に汗を握ったものだが、映像は鮮明であればよいというわけではないというのを実感。

さて、今回の改変。既に賛否両論のようだが、クライマックスで皇帝に対峙する場面。ここで、ダースベイダーのセリフとして「Noooo!」という叫びが付け加えられた。解釈としては、人間性を捨てて暗黒面に堕ちたベイダー卿が、我が子のルークが殺されそうになり苦しむ姿を見せつけられて、人間性を取り戻したということなんだろうけど。俗っぽい演出にこちらの方が「Noooo!」と言いたくなった。別にオリジナル至上主義者ではないのだけれども、ダースベイダーの生きざまに対する冒涜であるように感じた。まあ、ルーカル自身の意図なんだろうけれども。

あと、エンディングで霊体化したジェダイとしてオビワン、ヨーダ、アナキンの3人が並ぶ場面。これはDVD時代に改変されたのだが、今回も、やはり若き日のアナキンのまま。EpisodeVIではルークに感情移入して観ていて、父を看取るところで彼が成長したシーンが心に刻まれているので、ヤング・アナキンの霊体が出てくるのは、本当に「誰これ?」状態。ここはオリジナルに戻してほしかったな。

ということで、旧3部作の観賞は一通り終わり、BD化の恩恵を実感した。さあ、次は新3部作だ。

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