ノイエギャラリーには遠く及ばない〜三菱一号館美術館

マンハッタンも都心も嫌いじゃない。でも、ミッドタウンの持つ高揚感が丸の内に感じられないのはなぜなんだろう。ということで丸の内にオープンした本格ミュージアムの三菱一号館美術館「マネとモダン・パリ」に行ってきた。マネについては、いまさら論じることもないので、美術館自体についてインプレ。

公式サイト:三菱一号館美術館

昔の三菱一号館を復元した建物周辺には中庭があり、どちらかというとロンドンのような雰囲気。

写真はプライバシー保護のため加工。マネというよりモネ風。





(PHOTO: シャープ, CAMERA: RICOH GR DIGITAL)

建物は外観だけでなく、内部の暖炉や階段なども含めてよく復刻されていた。しかし、眺めていても味わいがなく、フェイクとしてもコストダウンを感じさせてしまい興醒め。

ギャラリー内は撮影できないが、手狭で機能第一。たとえば、照明はLED。美術品にも優しいしエコではあるが、今回に限っては色温度が高くて青みがかかって見えた。モダンアートならともかく、油絵のような古典的な絵画の鑑賞には、もう少し色温度を下げた方が味わいが出てよいのではないかと思う。

さて、結論。抜群の立地に小ぶりな建物でフェイクということでは、NYのノイエギャラリー(Page not found | www.neuegalerie.org)と良く似たコンセプト。しかし、あちらがフェイクぶりが徹底していているのに対して、三菱一号館美術館はその足元にも及ばない。館内のカフェやショップも含めて。本格的なのは入館料の1,500円くらい。

ということで、アート的な意味での高揚感を得るには、当分は乃木坂・六本木エリアまで行かないといけないかもしれない。