『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』を観た。
- 出版社/メーカー: アミューズソフトエンタテインメント
- 発売日: 2008/02/22
- メディア: DVD
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息詰まるような展開で面白かった。主な出演者は、佐藤江梨子、佐津川愛美、永作博美、永瀬正敏。それぞれが普通の人間と同じように屈折した部分や不条理な部分を持つ。売れない女優のサトエリの痛々しさ、田舎の磁場から離れられない永瀬の重さ、家族をホラーマンガの題材にする佐津川の暗さなど、それぞれが何かを抱えた役を好演。なかでも永作の不気味さは異常。怖い。カワ怖い。眼帯とか反則。
頭が弱そうでいて、他人の顔色を気にしているようでいて、それでいて人の弱い部分を無邪気に突き刺すような強さも見せる。どうしたらこんな演技ができるのだろう。主演のサトエリを完全に喰っていて、助演女優賞を総ナメにしたのもうなずける。
もともと舞台で演じられていた作品。確かに人物の愛憎が絡み合うところが見所で、戯曲的魅力にあふれる映画。