世界に君だけいればいい〜ヱヴァ「破」

(ネタバレあり)

ヱヴァ「破」を観に劇場に2回足を運んだ。いろんな場面が頭の中を回想する。

「私は人形じゃない」綾波レイ。「そっか。私、笑えるんだ。」アスカ。「綾波を…返せっ!!」シンジ。「裏コード ザ・ビースト」マリ。「なんや、外れかいな」トウジ。

思い出されるのは、エヴァや使徒のダイナミックな動きだけではない。 人口水族館。ミサトのマツダコスモ。新東京市のビル群。通勤風景。月面基地。居酒屋。箱根。

そして、もちろん映像だけではない。あの素晴らしい音楽も。ヱヴァ「破」については、他の優れたエンタテインメントがそうであるように、映像と音楽と台詞が一体となって心と体を突き抜ける。

そんな脳内ヱヴァを補完するのに、最高のグッズを手に入れた。サントラCDだ。

この音楽を聴くことで、僕は「破」の物語の細部を思い出す。そして、それを反芻する。それから、咀嚼する。

「今日の日はさよなら」を聴いて、涙を流す。自分の小ささを知る。大切な人を傷つける悲しみを想う。世の中の理不尽さに怒る。もう誰も信じない、と。

翼をください」を聴いて、また涙を流す。自分の希望の帰し方と行く先を知る。世界の無意味さと、君を大切さをかみ締める。世界に君だけいればいい、と。