今日のハヤカワ文庫さん(3)

早川書房の「SF&ファンタジイ・フェア」(関連:2008-06-23 - coco's bloblog - Horror & SF)シリーズ。結局、5人娘を順番に試しているわけだがそれが何か?

さて、今日は帆掛さんおすすめの『ローズマリーの赤ちゃん』を読む。アイラ・レヴィンを読むのは学生時代に『死の接吻』を読んで以来だから、10数年ぶり。この著者自身も極めて寡作で、『死の接吻』でデビューしてから15年後に出した第2作がこれ。その間何をしていたんだろう。デビュー作の印税で食べていたのだろうか。

『死の接吻』がミステリなのに対して、こちらはサスペンスあるいはモダンホラー。両作品の共通点は「妊娠」。でも、『ローズマリーの赤ちゃん』の方がはるかにおぞましい。あまり書くとネタバレになるが、とんでもないものを身ごもってしまったのではないかというお話。

おそらくこれはSFではないし、厳密に言うとホラーかどうかも微妙。たとえて言えば『ひぐらしのなく頃に』の圭一のように"KOOL"(もちろん"COOL"とは別の意味)。妄想が過ぎると、アレもコレもオヤシロさまに見えてしまうのですよ、ぺたぺたぺた。

きっと『ローズマリーの赤ちゃん』には謎解き編の『…解』が必要なのかもしれない。厳密にはSFではないが、映画化もされた古典的名作だし、この暑い季節を涼しく過ごせたということで、採点=★★★(★★★★★が満点) 

  • 早川さんのおすすめ

★★火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114)(レビュー=id:SHARP:20080703)

  • 帆掛さんのおすすめ

★★★ローズマリーの赤ちゃん (ハヤカワ文庫 NV 6)(レビュー=id:SHARP:20080708)

  • 岩波さんのおすすめ

★★★★砂漠の惑星 (ハヤカワ文庫 SF 273)(レビュー=id:SHARP:20080523)

  • 富士見さんのおすすめ

たったひとつの冴えたやりかた (ハヤカワ文庫SF)(レビュー=id:SHARP:20080707)

  • 国生さんのおすすめ

(未読)

あと国生さんを読めば最初のターン終了ということで、「俺のターン、国生さんを召喚!」(次回に続く)