鉄戸美桜の歌には情緒がある。
そんな彼女の歌声を聴きたくなって、ハコイリ♡ムスメのボイストレーナーを務めるAKINO LEE誕生会に行ってきた。
「カレーおじさん」の異名を持つだけあって、バーカウンターでは3種類のカレーが供されるという独特の空間。
そんな中、LEE先生がドラムスを担当するバンドセットで、鉄戸美桜のパフォーマンスが繰り広げられた。
カナダへの留学から帰国したばかりの鉄戸は、エヴァーグリーンなポップスの「不思議なピーチパイ」(竹内まりや)からライブスタート。
「ちょっぴり懐かしい」系のナンバーは、かつて所属していたハコムスの音楽性に近いものがあり、すっと世界に入っていける。
そこから、切なさを滲ませる「シャングリラ」(チャットモンチー)へ。
声量やテクニックで押し出すパワープレイではなく、微妙なニュアンスで情緒を聴かせるタイプのボーカリストの鉄戸には、こういう湿り気を含んだ曲がよく似合う。
MCでは、カナダ留学中の話や、将来進みたい方向、そして、今日の特典会。
「LEE先生に言われたからやることにした」という、ツンデレ的というか、偽悪的なMCに懐かしさを感じる。
これぞ鉄戸ホスピタリティ。
ライブ後半は、サブカル風味強目の「スマトラ警備隊」(相対性理論)、から「夏祭り」(JITTERIN'JINN)。
さながら、夏の終わりの「納涼祭」の味わいだった。
終演後は、チェキ会。
カナダ土産のメイプルクッキーを用意し、ファンにはその場でメッセージを書くというおもてなし。
チェキ会の仕切り・撮影は、かつてのハコムスの盟友・門前亜里。
ハコムスファミリーの「輪」がこんな形で続いているのは、不思議なピーチパイという感じ。
鉄戸は「歌手を目指すわけではないけれども、歌うことは何らかの形で続けられていけたらいい」と語っていた。
そんな彼女の歌声を聴ける機会がまたいつかあればうれしいなと思う。
(セットリスト)
1 不思議なピーチパイ/竹内まりや
2 シャングリラ/チャットモンチー
MC
3 スマトラ警備隊/相対性理論
4 夏祭り/JITTERIN'JINN