昭和アイドルアーカイブスSPECIAL 2018Winter@東京カルチャーカルチャー

大物ゲストを迎えて東京カルチャーカルチャーで開催される「昭和アイドルアーカイブスSPECIAL」。

f:id:SHARP:20181211105933j:plain

今回のメインは、作曲家の井上ヨシマサ。大御所。

ヒット曲のタイトルでよく名前は見るけれども、決してご本人の姿を拝むことはない、という雲の上のような存在。

そんな彼がゲストに来るとあって、今日の東京カルチャーカルチャーはチケット売り切れ、立ち見も出る超満員。

司会はおなじみ橘はるか

出演者は、さんみゅ〜、ハコイリ♡ムスメ(井上姫月、塩野虹)、ザ・フーパーズ・千知、フィロソフィーのダンス奥津マリリ、そしてAKB48で正規メンバーに昇格したばかりの矢作萌夏

f:id:SHARP:20181211110300j:plain

ザ・フーパーズ若い女性ファンたちが、会場の雰囲気をいつものものと違う感じのものにしていた。

前半:テーマ「昭和の歌姫」(19:00-19:55)

ここでは、山口百恵松田聖子中森明菜という昭和を代表する「歌姫」を紹介。

さんみゅ〜西園みすずが『秋桜』を、野田真実が『さよならの向う側』を歌唱。

注目の矢作萌夏松田聖子の『赤いスイートピー』を歌うと、Aメロの合間にファンから「もえかー!」のコールが起こる。熱い。

ザ・フーパーズ千知の『十戒』は、ボーカルもダンスも完コピという感じだった。

奥津マリリ松田聖子のモノマネも面白かったし、矢作萌夏が「私は平成生まれなんですけど、母が昭和歌謡が好きで・・・」と語り始めたところで、奥津が「ちょっと待って、私も平成生まれ!」とツッコんで笑いを誘っていた。

後半:テーマ「井上ヨシマサ」(20:05-21:45)

後半は「井上ヨシマサ」という大テーマを掲げ、おニャン子クラブ小泉今日子などを取り上げつつ、出演者から井上ヨシマサへ質問コーナーも。

奥津「自分の作品の中でイチオシの曲は?」
井上「できたばかりの曲が一番いいと思っている。が、ちょっと時間が経つと恥ずかしくなる。ラブレターみたいなもの」

矢作「詞と曲はどっちが先にできる?」
井上「秋元さんが詞を作ってそれに合わせるのが基本。でも「Beginner」の時みたいに「こういうコンセプトで」みたいな話をこっちからして作っていったものもある」

塩野「曲を作っていて挫折というか、うまくいかないときはどうする?」
井上「J-WAVEから流れて来る音楽を2小節ずつ…ってそうではなく(笑) 最初の一音が決まらない時期ももあった。途中で悩まずとにかくフルコーラス作ること」

西園「できた曲をボツにするしないの基準は?」
井上「経験を重ねるとそれがわかって来る。ダメな曲はわかる」

小林「作曲を始めたきっかけは?」
井上「小学生の頃、ブラスバンドバンドのピアノを担当していて、コードからアドリブを作っていた。その後、コズミックインベンションというシンセバンドで活動しているときに、自分でも作曲できるのでは思ったのがきっかけ」

ハコムス井上「プロデューサーからの質問ですが、AKBの楽曲の感じがある時期に変わった気がするのですが?あと、AKBの作品で好きなのは?」
井上「メンバーのキャラクターを把握してから作ったものはそういうのが反映されているかもしれない。好きなのは『大声ダイアモンド』」

こんな感じ。

あとは、楽曲紹介の折に触れ、光GENJIの作品のコンペに勝ってベンツを買ったエピソードとか、ゆうゆのレコーディングではYMOのオペレーターだった松武秀樹が音を作って、サビで水のような音を入れたとか。

ともかく、一人でボケて、時に一人でツッコミながら、色々なエピソードを面白おかしく語るが印象に残った。

ステージは、ハコイリ♡ムスメ井上&塩野(ぷりんせす・れいんぼぅ)による『象さんのすきゃんてぃ』(うしろゆびさされ組)、橘はるかとさんみゅ〜新原聖生による『TRULE LOVE』(浅香唯)、奥津マリリ『あなたに会えてよかった』(小泉今日子)、さんみゅ〜木下綾菜小林弥生による『Smile Again』(小泉今日子)。


おニャン子クラブの楽曲紹介とトークの中で、矢作萌夏が「『セーラー服を脱がさないで』の発売日は、私の誕生日と同じ日だったのでうれしかった。でも、あの曲は歌詞がハレンチ!」とのトークも炸裂。

これを皮切りに「ハレンチ」がこの日のサブテーマみたいになり、ハコムス塩野虹も「『象さんのすきゃんてぃ』は、かわいらしくてハレンチな曲。最初はすきゃんてぃの意味が分からないまま歌っていたけれど、今では・・・なんとなく分かります」と話を拡大。

トークは大いに盛り上がり、イベントは予定時刻を15分押して終了。

井上ヨシマサは「自分の作品をこういう切り口でまとまって聴くイベントは初めて。恥ずかしさもあるけど、うれしかった。来年平成が終わるけれども、平成の曲を紹介するようなイベントがあればまた呼んでほしい」と締めくくった。

「昭和アイドルソング」というと壮大なテーマではあるけれども、こういう形でゲストを呼んで、当時のことを振り返るイベントには得難い良さがある。

次回の企画も楽しみ。