ハコイリ♡ムスメ ORIGINAL SONGプレミアムライブ~私たちの宝バコ~@銀座KENTO‘S

ハコイリ♡ムスメの生バンドによる「プレミアムライブ」。

今年の2月から3月にかけて、六本木、新宿、横浜のKENTO'Sでツアーとして開催され、それぞれカバー元のチェキッ娘、CoCo、おニャン子クラブの元メンバーを迎えて大盛況だった。

今回は、全曲ハコイリ♡ムスメのオリジナル曲。

「ハコムスといえばカバー」というイメージが強く、確かに結成当初はカバーのみだったわけだけれども、今のハコムスは100曲を優に超えるレパートリーの中でオリジナル曲15曲を持つグループになっている。

そのオリジナル15曲の中から、今回は「夏」の季節感のあるものを中心にセトリを組んだライブ。

会場は銀座KENTO’S。

会場はビルの最上階で、天井が吹き抜けのように高くなっていて、ステージも広い。


円舞曲のようなハコムスのOvertureが流れると、薄手の幕の降りたステージにライトが灯る。

幕にはポーズを取って静止するメンバーのシルエットが映し出される。

Overtureが終わると幕が上がり、純白の衣装に身を包んだメンバーが姿を見せる。

井上姫月ソロで「ごきげんいかがですか〜」と歌い出す「乙女はびっくり箱」でライブスタート。

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ステージの上手と下手には「お立ち台」もあり、セリフパートではメンバーがここに立ったりして、立体的なフォーメーションを見せる。

演奏を担うスカーフェイスは、Dr、G×2、B、Key、Saxという編成だが、Saxのダイナミックな音響と、おもちゃ箱をひっくり返したようなKeyのアレンジが、この曲の雰囲気を盛り上げる。

「世の中には二種類の人間がいる。スウィングしているやつとそうでないやつだ」的なセリフが映画『スイングガールズ』であったけれども、今日のハコムスはスウィングしまくり。

MCでは、この曲がモーニング娘。の「Mr.Moonlight ~愛のビッグバンド~ 」に通じるイメージだとぽにょの口から語られる。

今日の編成ではホーンセクションはサックス奏者一人だけだけれども、いつかはビッグバンドで聴いてみたい、と思わせる。

自己紹介に続いて、この夏の新曲「渚でロ・マ・ン・ス」。

これは90年代風の打ち込み色の強いアレンジだが、生バンドでの演奏で迫力を増していた。

「VIVA! トロピカル・サマーウォーズ」は、もともと往年のグループ・サウンズテイストを感じさせるアレンジ。

Bメロからサビに入るところで、ギターの「テケテケテケテケ・・・」というフレーズが入るところが聴かせどころだが、まるで元祖ベンチャーズのようなテケテケで、胸が暑くなった。

1966年のヒット曲「恋はあせらず」のモータウンビートの系譜にある「レモネード・キッス」。

これが生バンドにはまらないはずはない。

(ハコムス公式Tweetより)

そこからの「アンバランスなサマー」。

間奏の後のDメロに続く、塩野虹の聴かせどころ「好きかも・・・?」。

このセリフの後のブレイクがいつもよりも長くて、観客からの「ヒュー!」が引き立つ。こういうのも生バンドならでは。

ハコムスの初オリジナル曲「微笑みと春のワンピース」に続き、PENGUIN DICSレーベルからの初シングル「ハコいっぱいのプレゼント」。

「ハコいっぱいのプレゼント」では、イントロや間奏でリードギターの弾くフレーズが印象的だが、今日は独自のアレンジも加わって、スペシャル感が出ていた。

(ハコムス公式Tweetより)

Dメロの後の落ちサビでは、倍音の豊かなチャイムの音が恋しくなってしまうくらい原曲を聴き過ぎているわけだけれども、こういうバンド編成ならではのアレンジもまたライブ感があってたまらない。

MCでは

「ハコいっぱいを聴くと秋が来たなと思う」
「リリイベの時のことを思い出す」
「MV収録の時に横浜に行って、お昼ご飯が大きな肉まんだった」
「その時のデザートがあんまんでもうお腹いっぱい」
「シュウマイが食べたかった(笑)」

などと当時を振り返るガールズトークに花が咲く。

あの時のリリイベを経験しているメンバーも今は5人だけで、今月末に阿部かれんが卒業すると4人に減るのかと思うと、なんとなく寂しくなる。

そんなMCのあとは、ハコムス野外音楽会スペシャルで唯一生バンドで披露されたオリジナル曲の「夏に急かされて」。

山下達郎ばりのギターの鋭いカッティングから、シンコペーションとブレイクを刻んでいくイントロの夏曲。

Aメロ、Bメロでメンバーコールが入りまくるハコムス屈指の「アゲ曲」。

そして吉田万葉の英語セリフと「Love Peace World」が聴かせどころ。

最高に盛り上がる。

続けて、シティポップのアレンジが「終わりゆく夏」の切なさを加速する「真夏の恋のファンファーレ」。

連続で聞くと、メジャーコードとマイナーコードの違いはあれ、ギターのリフなど共通点も多いアレンジだと気付かされる。

西岡和哉節と呼ぶべきか。

ハコムスのレパートリーに加わった時は、正直「ちょっと背伸びし過ぎでは?」「表現難しくない?」と思ったけれども、一年経って見ると、すっかりハコイリ♡ムスメの世界観に馴染んでいる、むしろ不可欠な要素になっているとさえ思わされる。

(イントロとサビで女声のバックコーラスが欲しくなってしまったが、いつかそんな「夢の編成」も聞けたらいいなと)

ここでうれしいお知らせ。

12月25日に、ハコムスのオリジナル全16曲(うち1曲はこの秋冬曲)が収録されたファーストオリジナルアルバム「私たちの宝バコ」が発売されると。

natalie.mu

しかも、既存曲は全て現在のメンバーで再録されるということ。


「ハコムスのオリジナル曲音源」は、僕の友人からもよく「聴きたい」と言われていたので、これは良いニュース。

しかも、今月末に卒業する阿部かれんを含めた今の「8人のハコムス」で収録されるというのは、楽曲のクオリティをさらに引き上げることが期待される。

アイドルの解散が相次ぐ今の時代、ハコイリ♡ムスメのこうした取り組みは、間違いなく「攻めのハコムス」と呼んでいい。

いや、呼ばせてください。ありがとうございます。

このうれしいお知らせの高揚感に会場が包まれる中、最後の曲として「この夏の合宿やファーストコンサートなどの経験を通して、ハコムスにとって意味が加わった」として「Let‘s Party Time!」が歌われた。

ハコムスには珍しくアンコールもあり、「乙女はびっくり箱」と「夏に急かされて」が歌われ、本編に増して盛り上がりを見せた。


「やっぱり生バンドっていいな」と思わされるライブだったし、今度は秋冬曲も入れたオリジナル曲公演をまた聴いてみたくなった。


終演後は物販・特典会。

入場特典のCDは今年のオリジナル夏曲「渚でロ・マ・ン・ス」と「あの夏のリグレット」を収録。

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そしてエントランスには、ハコムスの歴代衣装の中から最近のものが展示してあり、これを撮影。

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色々と盛りだくさんのイベント。

これも入場特典の全員ワイドチェキ。

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ハコムスとマーシーの初コラボ()。撮影ポーズで。

そしてメンバーを15秒撮影。

阿部かれんちゃん。

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銀座ならではの大人の魅力を余すところなく納めた。

戸羽望実ちゃん。

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まなざしが何かを語りかける。

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そして吉田万葉ちゃん。

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この会場の雰囲気にふさわしいポージングと表情で。

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「月刊 吉田万葉」最新号は、秋色で。

銀座KENTO'Sでしか撮れない写真が撮れて良かった。


(セットリスト)

1 乙女はびっくり箱
自己紹介
2 渚でロ・マ・ン・ス
3 VIVA! トロピカル・サマーウォーズ
MC]
4 レモネード・キッス
5 アンバランスなサマー
MC
6 微笑みと春のワンピース
7 ハコいっぱいのプレゼント
MC
8 夏に急かされて
9 真夏の恋のファンファーレ
MC
10 Let‘s Party Time!
(アンコール)
en1 乙女はびっくり箱
en2 夏に急かされて