『トゥームレイダー ファースト・ミッション』(2018年、アメリカ、ユーアル・ユートハウグ)

1964年の東京オリンピックは、敗戦国日本の復興の姿を世界にアピールするものだった。

そこには、最新のテクノロジーと東洋の神秘性のミクスチュアがあり、サイード的な偏見の眼差しこそあれ、日本が世界を引きつけたことは間違いなく、かの『007』シリーズでも、ショーン・コネリーが東京に来て丹波哲郎とタッグを組むという、いまでは考えられない時代でもあった。

さて『トゥームレイダー ファースト・ミッション』。

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内容は、昨今流行の「エピソード0」モノ、「ララ・クロフトはいかにしてララ・クロフト」になったかという話で、彼女と父親の絆が描かれる。

なぜ東京オリンピックの話を振ったかといえば、なんと舞台が日本なのだ。

ソニー万歳!




しかし、卑弥呼が邪悪な魔術で古代日本を支配したとか、彼女の墓が危険な海域の孤島にあるとか、まあトンデモ展開。

ギャグ映画として楽しめるレベル。


インディージョーンズシリーズみたいなものだが、そもそも日本はエジプトと違って古代文明なんかなかったんじゃとか、いくら孤島でも自衛隊在日米軍オスプレイできたら制圧できるんじゃ、とか、まあ突っ込んだ負けな感じ。

日本人としては、揚げ足を取る見方をしないで、ソニーが社運をかけて(かけてない)日本を推したこの作品をまずは褒めたいと思う。


強い女を演じるために肉体改造したアリシア・ヴィキャンデルはとても美しい。

スター・ウォーズ』でレイを演じるデイジー・リドリーもそうだけど、ほぼ「性」というものを感じさせないヒロインが最近の流行なんだろうと思う。LGBT的な意味でのポリコレの流れなんだろうけど。


それにしても、卑弥呼強すぎるな・・・(これ以上はネタバレ禁止)