『アベンジャーズ インフィニティ・ウォー』(2018年、アメリカ)

アベンジャーズ インフィニティ・ウォー』を観に行った。


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マーベル vs DCの文脈で言えば、マーベルによる「アベンジャーズ」がDCの「ジャスティスリーグ」を凌いでいることで、それぞれの単発映画の興行成績にも「越えられない差」をつけているように思う。

個人としてどっちが好きかは別にしてもはや社会的な認知度が別クラスになっているというか。


そんな大人気シリーズの「アベンジャーズ」シリーズの転換となることが示唆される作品。

アイアンマン、キャプテン・アメリカ、マイティソー、スパイダーマンブラックパンサー、ハルク・・・などの人気キャラクターが勢ぞろいし、一人の強大な「敵」に立ち向かうのだから、盛り上がらないわけがない。

プロット、アクション、テンポ、キャラ、特殊効果…いずれも破綻ない出来。

作品の性質上、アベンジャーズの過去の作品や、それぞれのヒーローの作品を知っているほど楽しめる。だが、そこまでよく知らなくても本作の物語が追えるよう練られていて、デートムービーとしても「使える」はず(ちなみに、僕の左右はポップコーンを持ち込んだカップルだった)。

今回のは、ストーリーの性格的に、観終わって爽快感が得られることはない(ネタバレ回避のため詳細は伏せておく)。

だが、そこも近年のヒーロー映画の傾向を踏襲していると言える。

「何が正義なのか」「何を助けてそれと引き換えに何を見捨てるのか」という選択に苦渋が滲むあたりの感じが。


総じていい映画だなんだけれども、不満も一つ上げておくと、敵役。

逆襲のシャア』のシャアとか、『Fate/Zero』の衛宮切嗣とか、「これが世界のためなんだ、正義の邪魔をするな」みたいな正義感の強いイカレた敵役は基本魅力的なんだけど、本作のサノスはそこがちょっと弱い。

サノスは「愛も私欲も捨て去って宇宙の正義を実現しよう」とするほど理知的でストイックなのに、外見と戦い方がハルク型の脳みそ筋肉男に見えてしまう。

個人的にはああいう役こそベネディクト・カンバーバッチで見たかったな。まあ、Dr.ストレンジ役があるから無理なんだけど。


鑑賞はIMAX 4Dにて。通常の鑑賞料金1800円に900円が上乗せ(IMAXメガネ持参なら800円上乗せ)で、2700円と高めだったけれども、作品の臨場感としてはIMAXで味わうに足りるクオリティ。っていうか、IMAXで見るべき。