ハコイリ♡ムスメに「入る」ということと、ハコイリ♡ムスメに「なる」ことは同じではない。
では、ハコムスに「入った」メンバーは、どうやってハコムスに「なる」のかー
ということで、ハコイリ♡ムスメの三周年ライブに行ってきた。
「ハコイリ♡ムスメ」誕生
ハコイリ♡ムスメは、2014年のAKIBAカルチャーズ劇場の新人公演のために結成されたグループ。
5組が「定期公演獲得」をかけて勝負するなか、アイドルネッサンスに惜敗したのが僅差だったため特別に「月一定期公演」を獲得し、今日に至っている。
現在の9名のメンバーを紹介する月一公演の動画に続いて、今年の春に加入した4期生の戸羽望実がステージに登場。
大きなトランクから取り出したのは、新人公演時代にハコムスが着ていたストライプのワンピース。
それを感慨深げに眺めて、愛おしそうに抱きしめてから、舞台袖へと消えていく。
新人公演時代の我妻桃実と鉄戸美桜の動画に続いて、そのストライプのワンピースで9人が登場。
ハコムスの最初のオリジナル曲「微笑みと春のワンピース」から、夏のオリジナル曲「レモネード・キッス」「夏に急かされて」を連続で。
メンバーこそ入れ替わっているが、オリジナルのメンバーの頃からハコムスが持っている「魂」のようなものが伝わってくる。
自己紹介の後、メンバーは舞台袖へ。
4期生の塩野虹が舞台に一人登場し、トランクから取り出した衣装はギンガムチェックのワンピース。
続いて、ステージの上のスクリーンには、二期生の阿部かれんが加入した頃の動画が流れる。
オリジナルメンバーばかりの中に一人で加わるというのは、想像以上に大変だったのだろうと改めて思い知る。
ギンガムチェックの春ワンピースに着替えたメンバーが、「さよならのプリエール」と「ハコいっぱいのプレゼント」を歌う。
いずれもは、4期生が加わってから初披露。
しっとりとした雰囲気を表現していることに驚かされる。
これは、4期生それぞれの成長と、チームとしての一体感あってこそ。
この「ハコいっぱいのプレゼント」は撮影可能曲。
去年の秋に、このCDのリリイベを重ねていく中で、「ハコムス第3章」のメンバーのパフォーマンスがどんどん磨かれていくのを目の当たりにしていたけれども、こうして「ハコムス第4章」のメンバーが見せる「ハコいっぱいのプレゼント」もいいものだと思う。
MCではオリジナルメンバーの鉄戸美桜と3期生の井上姫月の間での掛け合いもあり、会場が沸く。
3期生・4期生加入
メンバーは再度舞台袖に引っ込み、ステージには4期生の寺島和花が登場して一人芝居。
トランクから取り出したのは、ハコムスのワッペン付きのセーラー襟付きギンガムチェックワンピース。
嬉しそうに眺める姿は、ハコムスのメンバーになるのを喜んでいるかのよう。
今度はスクリーンには、3期生の星里奈・吉田万葉・井上姫月の3人が加入した当時の動画が流れる。
まだ初々しい3人は、僕の記憶よりもずっと幼く、今見るとどこか頼りなさを感じさせるところもあった。
そんな中、ほぼ入れ違いとなった内山珠希が吉田万葉に「Love Peace World」を伝授している一コマが印象的。
その時の内山の心境は知り得ないが、まさか吉田万葉が「夏急か」のセンターを務めるなんて想像もしていなかったに違いない。
衣装を着替えたメンバー9人が登場し、「ハコいっぱいのプレゼント」のカップリングだった「乙女はびっくり箱」「アンバランスなサマー」「Let's Party Time!」を連続で披露。
ハコムスのオリジナル曲は「ちょっぴり懐かしいテイスト」と言われるけど、なかなかバラエティに飛んでいるよね。
ここでメンバーが引っ込むと、動画の最後は4期生の加入時のもの。
4期生自身の意気込みを見られただけでなく、後輩が入ってきて「刺激」を受けながらも、「ハコムス」のメンバーとして「責任」を感じている3期生の変化の方が興味深い動画だった。
新衣装・劇団ハコムス・新曲
トロピカルな新衣装で登場した9人のメンバー。
ここからは、3期生・4期生にとって初めての「劇団ハコムス」に続いた夏の新曲2曲の披露。
最初の劇団ハコムスは、吉田・井上・寺島・塩野・戸羽のいわゆる「子ども組」。
LINEグループもやってる「彼氏なし」の仲良しが海に来てイケメンを物色しているんだけど、実は戸羽が抜け駆けして彼氏持ちだったというオチ。
みんな初めての劇団ハコムスとは思えないほど生き生きとしていたけど、中でもボス役を演じた井上のコミカルな演技が突出していた。
新曲の「VIVA!トロピカル・サマーウォーズ」は、アップテンポのオールデイズロックな感じ。
RYUTistの「湾岸ROADでオトナッTunes!」みたいな曲と言えば伝わるかな。
コールとか色々と入れて欲しいと言ってたので、夏フェスで育ちそう。
もう一本の劇団ハコムスは、我妻・鉄戸・阿部・星のいわゆる「大人組」。
今は、奥さんと結ばれた主人公が、青春時代の一夏の淡い恋を思い出すという設定で、奥さん役の鉄戸はもう普通に上手いんだけど、主人公の「ぽにょ彦」を10代から20代?まで演じた我妻桃実もさすがだった。
そして、ぽにょ彦が淡い恋心を抱いた大学4年生の女性を演じた星里奈、これが初の劇団ハコムスとは思えないくらいの存在感。
演技で劇場の空気を支配できる才能を見せてくれた。
ちなみに、阿部かれんはここでも、イケメン役で登場。
そして披露されたもう一曲の新曲は「真夏の恋のファンファーレ」。
ハコムス初の「男性目線」の曲で、16ビートの切ないシティポップ。
オメガトライブ的なサウンドというか、現在のアイドルで言えば、つりビットの「Blue Ocean Fishing Cruise」をマイナー調にしたような感じ。
80年代オマージュ。
新曲2曲の披露が終わると、我妻桃実が挨拶。
ハコムスが出来た時はいつまで続くか分からなかった。
それが皆さんに支えられて、こうして三周年を迎えることができた。
今はオリジナル曲が11曲、カバーまで入れると100曲近い。
オリジナル曲だけでライブができるなんて。3年前は思ってもみなかった。
4年目に入るけれども、メンバー一人一人の個性を大事にしたグループとして、これからも上を目指していくので、応援して欲しい。
そして、4期生それぞれから「いつまでも新人ではないので、頑張っていきたい」、3期生からは「ハコムスを引っ張っていきたい」との挨拶。
夏のイベントスケジュールの告知に続いて、大学進学を控えた鉄戸美桜と阿部かれんが、8月13日の野外音楽会をもって「活動休止」に入ると発表。
最後は、ハコムスのこの春のオリジナル曲「旅をつなげて」。
鉄戸・阿部を見送るかのようなフォーメーションに心がざわついたけれども、9人がハコムスの歴史を紡ぐようなストーリーを感じさせた。
ハコムスの先輩として、大きな背中を後輩たちに見せて来たこの二人が活動から離れるというのは、当然「戦力ダウン」を意味する。
しかし、3期生・4期生には自分が「ハコムスになる」「ハコムスを引っ張る」という強い自覚が芽生えている。
そして、しっかりとしたリーダーの我妻桃実がいる。
「せーの、ではじめよう!」という今日のライブのタイトルの通り、ハコムスの第4章は始まったばかり。
この夏も、そしてその先も、きっと眩しい姿を見せ続けてくれることと思う。
ハコムスに「入った」少女たちは、こうしてハコムスに「なって」いく。
その過程をまざまざを見せつけられるような結成三周年ライブだった。
ファンとしても、ハコムスの四周年がお祝いできるように応援していきたい。
特典会
終演後の特典会では、全員チェキ。左右は、吉田万葉ちゃん(右)と塩野虹ちゃん(左)で。
夏衣装いいよね。僕もストローハットが欲しくなった。
そして2ショット。
まずは4期生・塩野虹ちゃん。
「将来ハコムスのリーダーになりたい」と言う彼女の成長を見守っていきたい。
そして、3期生・吉田万葉ちゃん。
加入からわずか1年ですっかりエース的存在になった万葉。
今はウィンクの練習中ということでそのキメ顔で。
しかし、まんよーほっそいな!!
(セットリスト)
初代ストライプワンピ
1 微笑みと春のワンピース
2 レモネード・キッス
3 夏に急かされて
自己紹介
動画〜春ギンガムワンピへ
4 さよならのプリエール
5 ハコいっぱいのプレゼント
動画〜ワッペンギンガムワンピへ
動画
6 乙女はびっくり箱
7 アンバランスなサマー
8 Let's Party Time!
動画〜新衣装へ
9 VIVA!トロピカル・サマーウォーズ
10 真夏の恋のファンファーレ
MC
11 旅をつなげて