映画「殿、利息でござる!」

機内で見るには「パッセンジャー」があまりに息苦しい作品だったので、もう少し気楽に見られるものを求めて「殿、利息でござる!」を鑑賞。

仙台藩の宿場町で実際に起こったとされる町人による町の救済の話。

過酷な税の負担で没落しつつある町を、有力な町人の私財を集めて藩に貸すということで、その利息収入で財政を立て直そうというストーリー。

人物造形にそれなりにリアリティが感じられ、様々な困難を乗り越えながら、最終的に悲願を成就。

「殿、利息でござる!」というタイトルは、藩の役人から見た財政問題への対応に見えるのがミスリーディングだが、実際には町人の生き様とか価値観で描かれた作品。

阿部サダヲ瑛太妻夫木聡などの役者が手堅く話を動かして行くが、官僚として立ちはだかる松田龍平の存在感、そして、伊達の殿様役で登場する羽生結弦もいい味を出していた。

江戸の町人とか下級武士モノの映画って最近多い気がしていて、「勧善懲悪」的なチャンバラ映画はあまり見なくなったけど、現在の世相を反映しているのかもね。