『ジェイソン・ボーン』

マット・デイモンの当たり役「ジェイソン・ボーン・シリーズ」。

一応前回までの3部作で完結しているが、同時にいつでも続編が作れるような終わり方でもあった。

ということで、シーズン2のスタートというか、リブートしての新作のタイトルは原点に戻ったような『ジェイソン・ボーン』。

短いカットのつなぎと手ブレを生かしたアクションは健在。

舞台も、反政府デモで混乱を極めるギリシアから始まり、欧州(ドイツ)を経由して、CIAの本丸であるアメリカ本土へ。ネットの新興企業の経営者も登場し、エンターテイメントとしての素材は盛りだくさん。

同じエージェントモノ007シリーズと比較すると、自動車や腕時計ブランドとのタイアップがなかったり、あからさまなラブロマンスがなかったりという点主人公のストイックさが引き立つ。

全体を通して「ジェイソン・ボーン・シリーズ」のイメージを損なうことはなく、マット・デイモンも奇をてらうことない好演。

ただ、「悪党」が分かりやすすぎたり、仇敵が僅差で負けることが予想できたり、都合よく女性の協力者が現れたりするあたり、「課長島耕作」的というか…いや、なんでもないです。