5回目となるつりビットのワンマンライブ。
表参道GROUND(Vol.1、Vol1.2)→渋谷duo(Vol.3)→原宿ASTRO HALL(Vol.4)と来て、今日のO-WEST。
先月のこぶしファクトリーとの2マンで使ったハコだが、今日はつりビットのワンマン。600のキャパだが前から横から後ろまでしっかりと埋まっている。下手に女性限定エリアが設置されているのも、つりビット運営らしい気配り。
開演は12時。
4つ打ちの「Overture」に乗せてメンバーが順番に入場、ポーズを決める。
最初の曲は6月発売の「Chuしたい」。黄色を基調とする衣装もこのシングルのキービジュアルのもの。
MCでは、恒例の「釣りたい魚」の自己紹介だけでなく、今日のライブへの意気込みを一言加える。終った後に「つりビットよかったー、宇宙一のアイドルだわー」と思わせたいと語るなっちゃんが面白すぎる。
「アイドルらしいかわいい曲」をというMCに続いて、「レモン海岸」そして、「恋愛戦線異常あり」。\オレモー!/のコールが楽しい。
「次の曲はみんなで一緒にやりたいポーズがあります」というさくちんのMCで「スイッチを押すポーズ」のレクチャーからの「告白スイッチ」。
そして、落ちサビであゆたんの「好きだよ♡」というかわいい台詞が聞けた「恋のマジカルスイーツ〜あなたの恋を叶えます〜」。
最初のニューシングルのタイトル曲以外、全部カップリング曲というセトリ。つりビットに捨て曲なし。というか、もしかしたら、カップリング曲の方が好みの曲が多いかもしれない。あくまで個人の感想だけど。
MCで、AKIBAカルチャーズ劇場での定期公演で毎回カバー曲に挑戦しているという話を紹介し、今月の2回の定期公演で初披露した「蒼いフォトグラフ」(松田聖子)、と「思いきりアメリカン」(杏里)を連続で聞かせる。
サビ以外のAメロ、Bメロは、各メンバーのソロパートになっていて、それぞれの個性が味わえ、じっくりと聴き入った。「オッサンホイホイ」的な懐メロに終わることなく、オリジナル曲も含めた歌唱力や表現力の向上につながっていると感じる。
このカバー曲を楽しみに定期公演に通っているけれど、月曜日の夜ということで行けないファンもいると思う中、こうして休日開催のワンマンで再披露しているのは、きっとファンへの心配りだと思っている。
次は、「ファンからの質問に答えるコーナー」。
オールナイトニッポンのテーマ曲として有名な「Bitter Sweet Samba」が流れてくると、あゆたんが「あ、これCMの曲ですね」とコメントして、会場の一部がざわつく。確かに金麦のCMでも流れていたけれど、これがジェネレーション・ギャップか。。。
質問はこんな感じ。
Q:つりビットのファンの呼び名を決めましょう。
A:ビッター、エサ、魚、エモノ、ふね…(決まらず)Q:最近の特典会は凝った企画がありますが、メンバーのアイデアはありますか?
A:バンジージャンプ(さく)、夏紀がメンバーの私服コーデをする(あゆ) (餃子さんに提案だ!)Q:ソロパートが増えてきたが、他のメンバーので歌いたいパートは?
A:「爆釣御礼」のみーちゃんパート(複数のメンバー)、「WATER DRIVE」のさくちんパート(みーちゃn)Q:あゆたんは最年少メンバーだが損得は?
A:得はみんな優しいこと。損は気兼ねして先輩に言えないことがある。Q:他のメンバーの好きなところは?
A:みーちゃんの声(さくちん、このあとモノマネあり。似てた)、みーちゃんの髪(ちゃんあや)Q:握手会にDDが来たときにどうするか?
A:(即興のコントで)
あゆ「呪うぞ」、さくちん「あばら折るぞ」、なつ「…」(さくちん扮するスタッフのきつい剥がしで何も言えず)Q:ディズニー大好きなちゃんあやに、どんなアトラクションを作りたい?
A:「美女と野獣」が大好きだからベルの乗り物ができてうれしかった。作るなら「釣り要素」?
わちゃわちゃしていて、楽しくて、見ているだけで心が温かくなった。
バラエティのできるアイドルはそれほど多くないけど、つりビットのバラエティスキルは本物だと思わされる。
そして、今日の目玉の一つ。新曲。
「おしゃれかわいい」、「いままでのつりビットにはなかったタイプの曲」という紹介に続いて、「渚でラテアート」を初披露。
「渚でラテアート」は、ホーンのアレンジの効いたソウルフルなミディアムバラード。楽曲派()にはたまらん出来。最近のアイドル曲で言えば、ドロシーが一昨年の夏に出した「恋の花火」に近い感じというか。この夏の名曲になる予感。6/15発売「Chuしたい」のカップリング曲として収録されるようで、音源が待ち遠しい。やっぱり、つりビットのカップリング曲は名曲ばかり。
最後は、つりビットの魅力を余すことなく伝えるメドレー(「スタートダッシュ!」〜「裸足のマーメイド」〜「ムーンライトキッス」)。4月1日のアイドルお宝くじライブで披露したものと同じような流れ。あのライブ行けなかったから、こういう形で追体験できるのは本当にうれしいな。ここでもファンへの心配りに感謝。
ラストの曲は、ポール・マッカートニーとかギルバート・オサリバンのポップスを彷彿とさせる「おさかな形キャンディー」。
ライブ前にファンから配布されたおさかな形のキャンディーをステージに向けながら、じっくりと聴き入って、なんだか泣きそうになってきた。
ステージから退場したメンバーだが、アンコールに呼ばれる格好で舞台に現れると、「あと一曲聞いてください」というMCに続いて、アンセムの「真夏の天体観測」を披露。
ここで終わりかと思ったら間髪入れずに「Go! Go!! Fishing」。
MIXも、「さくちーん!」コールも、「イエッタイガー!」も全部入るアイドルソングの王道。
僕は心の底からつりビットのライブを楽しみながらこんなことを考えていた。
「つりビットの実力からすれば、もっとずっと大きなステージに立ってほしい。でも、いつまでもこの近さでつりビットを見ていたい。つりビットの良さをたくさんの人に伝えたい。でも、人が増えすぎないで欲しい」
うん、矛盾しているのは分かっている。
でも、そんな風に感じさせるライブだったんだ。
良曲揃いの楽曲パート、そして、メンバーのチームワークの良さが光るバラエティパート。楽しいライブ、凝った照明、見やすいステージ。
つりビットは、いま誰がどこからどうやって見ても、最も満足度の高い現場の一つであることは間違いない。
箱を大きくすればおのずとスケールの大きさがついてくるわけでもないし、かりにバンド演奏にしたからと言ってグルーヴ感が増すというわけでもない。
僕が観てきた中でも、「魔法」のかかるアイドルライブというのは、実はそれほど多くない。
でも、今日のO-WESTのつりビットは、包まれるような臨場感と、降り注ぐ輝きを同時に味わえて、本当に「魔法」をかけていたようだったよ。
終演後、握手会に行ったけど、メンバーにはほとんど「最高!」「宇宙一!」とかしか言えなかったけど、さくちんには思わず「「渚でラテアート」すっごく良かったよ。タイトル曲がこっちでも良かったんじゃないかって思うくらい」と本音をこぼしてしまった。なぜさくちんにだけ言ってしまったのかは分からないけれど。。。
次回のつりビットのワンマンは、5月29日(日)12時から、同じく渋谷のTSUTAYA O-WESTにて。
(セットリスト)
0 Overture
1 Chuしたい
2 レモン海岸
3 恋愛戦線異常あり
4 告白スイッチ
5 恋のマジカルスイーツ〜あなたの恋を叶えます〜
6 蒼いフォトグラフ/松田聖子
7 思いきりアメリカン/杏里
8 渚でラテアート(初披露)
9 つりビットメドレー(スタートダッシュ!〜裸足のマーメイド〜ムーンライトキッス)
10 おさかな形キャンディー
(アンコール)
en1 真夏の天体観測
en2 Go! Go!! Fishing