アイドルネッサンス候補生公演「アキバで見つけるネッサンス!! vol.3(千秋楽)」@AKIBAカルチャーズ劇場

2015年10月5日、アイドルネッサンス部は候補生の育成を開始すると発表した。

前月末をもってアイドルネッサンスのリーダーだった橋本佳奈がグループを卒業し、メンバー補充の可能性も推察されたが、アイドルネッサンスの追加メンバーになるか、新ユニットになるか、ソロになるかは未定とされている。

1月のお披露目イベントから、2月、3月の定期公演を経て、本日が定期公演の千秋楽。いままで、ゲストとして来ていたアイドルネッサンス本体の出演もなく、完全な単独公演。

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昼の部(12時の回)

開演時刻。

メンバー一人ずつを紹介する動画が一通り流れると、純白の衣装に身を包んだ9人のメンバーがステージに並ぶ。

アイドルネッサンスを代表する「17才」と「YOU」を連続で披露。

本体よりも荒削りではあるが、9人ならではの迫力のあるフォーメーション、そして分厚いハモリが魅力的。

MCの自己紹介を挟んで、今度は「恋する感覚」「ミラクルをキミとおこしたいんです」「空にまいあがれ」を3曲連続で。

かわいい曲、熱い曲、そしてしっとりとした曲…このお披露目からわずか3カ月の間に、相当の表現力を身に着けたことが分かる。

オテンキのりさんのMCで和んだ後は、アイドルネッサンス本体もカバーしていない、候補生独自のカバー曲を2組に分かれ披露。

最初は、まゆ・もえ・ゆりあ・ともかの4人による「Neo Disco」(GALETTe*)。もえのキレッキレのダンス、まゆの笑顔、ゆりあの顔の表情までシンクロさせたダイナミックなダンス、ともかのバランスの良さが光った。

続いて、れな・すずか・ゆめか・はるか・せらによる「春が来て僕たちはまた少し大人になる」(さんみゅ〜)。スローな曲ゆえにごまかしがきかないが、れなは成長したボーカルを聞かせ、すずかは切なげな表情まで総動員して楽曲世界を表現し、ゆめかはくせのない歌声を響かせ、はるかは落ち着いた声のボーカルで要所を押さえ、せらはフックになるような声質でユニットの個性を高めた。

そして、ライブが終わると、「アイドルネッサンス学園」のコーナー。

サラリーマン川柳を題材にした大喜利があってバラエティ力が試されたが、物おじしないゆめかちゃんとか、ぐいぐい出てくるゆりあちゃんとかが目立っていたかな。

最後にこの半年を振り返る動画が流れ、最初の面接や、レッスン風景や、公演のときの様子が写っていくと、どのメンバーも感慨深いようでボロボロに泣いていた。

終演後のアンケートは誰か一人だけを選んでというシビアな仕様だったが、個人的に一番キラッキラしていたゆりあちゃんに入れた。

アイドルネッサンス本体に入るという観点では、ゆめか・すずか・まゆ・はるかあたりが背格好的にもキャラ的にもフィットするんだろうけど、ゆりあちゃんの存在感は格別。少なくとも僕にはそのように見える。もちろん異論は認める。

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(セットリスト)

1 17才
2 YOU
3 恋する感覚
4 ミラクルをキミとおこしたいんです
5 空にまいあがれ
6 Neo Disco/GALETTe*
7 春が来て僕たちはまた少し大人になる/さんみゅ〜

夕方の部(16時の回)

全員のライブの流れは昼の回と同じ。

候補生独自のカバーを聞かせるパートでは、順番の変更があって、最初に「春が来て僕たちはまた少し大人になる」(さんみゅ〜)、そして、「Neo Disco」(GALETTe*)。

夕方の部は、「アイドルネッサンス学園」のコーナーはなくて、振り返りの動画の後に、一人ずつステージに上がってのスピーチ。

オーディションの最終の決意表明的なもの。

各メンバーがくじびきで順番を決めて、こんな感じだった。

せら:女優・モデルになりたくてオーディションに応募してきたが、こうしてステージに上がることができた。皆さんのことが大好きです。
ともか:くるくる少女のともかです。(しばし沈黙)言いたいことは忘れてしまったけれども、私はアイドルになりたいんです!
れな:コスプレ大好きな自分が個性を出すことができた。闇の組織SMAに感謝している。みなさんを武道館に連れて行きたい!
もえ:みなさんグミグミしていますか? ダンス10年やってきた。それでこれかと思われるかもしれませんがギャップを楽しんで下さい。
まゆ:私は本気です。「頑張って」という声援に力をもらったので、自分は「笑顔と幸せ」を届ける。合格してみせる。
すず:最初のお披露目では初心貫徹と言った。この一世一代の大勝負、絶対に勝ちたい。皆さんの力を下さい。
ゆりあ:がってん! 36回目のオーディション。夢を叶えたい。
ゆめか:友達にアイドルと歌手の違いを聞かれて答えられなかったけど、ともに心に響く歌を歌うことに変わりはない。アイドル歌手になりたい。
はるか:最近、メンバーで腕相撲大会をやって優勝した。このメンバーやファンやスタッフと知り合えてよかった。私、幸せです!

明るく話せたメンバー、緊張で言葉を詰まらせるメンバー、最初から泣き始めるメンバー…九人九様だったけど、個性がはっきりと出ていて嘘のない挨拶が聞けた。こちらももらい泣き。

メンバーが一人で挨拶をするときに、言葉を選んで沈黙することがある。僕にとって、沈黙はスピーチの「間」で、音楽の「休符」や「ブレイク」みたいなものだと思っている。だから「頑張って」とかいう声援はいらない。今日のアイドルネッサンス候補生の現場では、そんなことをする人は皆無。良かった。

気持ちとしては、やはり誰か一人を選ぶなんて無理という感じだけれど、昼に投票したゆりあちゃんを除いた8人の中から、スピーチで感銘を受けたすずかちゃんを選ぶ。ブログの文章も、歌っているときの表情も、とにかく「文学性」を感じるんだよね。

そして、その文学性こそが、僕がアイドルネッサンスに求めているものだったりする。

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ということで、候補生の定期公演の締めくくりは、笑いあり、涙ありだったけれども、やっぱり涙の方が多かったかな。

最後に告知があって、5月4日のアイドルネッサンスの2周年公演@渋谷TSUTAYA O-EASTの「前座」でアイドルネッサンス候補生が出演するということと、この先の候補生の活動についても、何らかのアナウンスがあるそう。

とにかくこの9人にまた会えることをうれしいと思う。

(セットリスト)

1 17才
2 YOU
3 恋する感覚
4 ミラクルをキミとおこしたいんです
5 空にまいあがれ
6 春が来て僕たちはまた少し大人になる/さんみゅ〜
7 Neo Disco/GALETTe*

特典会

候補生のサイン入り生写真セットをコンプ中なので、今回の新シリーズも購入。私服がかわいい。

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お見送り会は、昼も夕方も一度ずつ行って、なぜか両方とも「鍵開け」になってしまった。

お披露目の時からそうしているように、メンバー全員に対して一人一人名前で呼びかけてから、今日の感想を伝えた。千秋楽ならではの熱さをこちらも伝えることが出来て良かったと思う。

ゆりあちゃんと一緒に「がってん!」って出来たの最高だったし、すずかちゃんのうるんだ瞳で見つめられるのもドキドキした。瞳がうるんでいたのは、きっと「花粉症」(自称)のせいだったろうけど(笑)

ということで、この9人での公演の千秋楽を最初から最後まで楽しめて良かったなと思う。


いったい彼女達の未来はどうなるのか。候補生独自のカヴァーソングがいずれもアイドルソングだったのには、今後の活動の方向性の伏線となる意味があるのかー

アイドルネッサンス部の今後の運営に期待したい。