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NHK大河ファンタジー『精霊の守り人』(シーズン1)は傑作だった

映画

NHKは「放送90年大河ファンタジー」と銘打って、上橋菜穂子原作の『精霊の守り人』と「守人シリーズ」を実写ドラマ化した。

公式サイト:www.nhk.or.jp

原作と実写ドラマの関係について、原作者の上橋菜穂子は、自身の言葉でこう発表している。

なんと、『精霊の守り人』から『天と地の守り人』までの守り人シリーズ全十巻が、実写ドラマ化されることになりました。
読者の皆さんには、私が、なぜこのお話をお受けしたのか、自分の言葉でお伝えしたいと思いまして、白井さんと由良さんにお願いして、ファンサイトに載せていただくことに致しました。

 制作はNHKエンタープライズ。『精霊の守り人』から『天と地の守り人』最終巻までの物語を、平成28年春から3ヵ年にわたって、全22回、4Kでの実写ドラマとして放送する予定です。
『精霊の守り人』と「守り人シリーズ」の実写ドラマ化について | 守り人の枝穴

ファンタジー作品なので、舞台や時代は完全に架空のものだが、服装や文化という点でアジアのテイストが濃い。恐らくNHKは、この作品を海外に売れるコンテンツにしたいのだろう。日本の時代劇よりも「普遍性」のあるものとして。

原作の「守り人シリーズ」全10巻を22回でドラマ化するという構想。今回は、世界観や人物の紹介も含めて、第一巻にあたる『精霊の守り人』が全4話の「シーズン1」として放映された。

この作品は、女用心棒バルサと、王子チャグムが主人公であるが、シーズン1では、バルサの生き様に焦点が当たっている。バルサを演じた綾瀬はるかは、厳しさと包容力を兼ね備えたキャラクターもリアリティをもって演じている。アクションもさまになっている。

帝を演じる藤原竜也バルサの養父を演じる吉川晃司、聖導師の平幹二郎、呪術師の高島礼子など、名優たちがしっかりと脇を固めて、作品の世界観をしっかりと見せてくれる。個人的には『仮面ライダー龍騎』で秋山蓮/仮面ライダーナイトを好演した松田悟志が、さらに男っぷりと渋みを上げてアクションを好演しているのがうれしい。

この手のファンタジーでは、CGのクオリティが完成度の鍵を握るが、その点でも全くチープさはなく、むしろ作品世界の壮大さを増すばかり。

控えめに言っても「傑作」だった。


自分の場合はファンタジー大好きなので、ひいき目も入っているかもしれないと思うけれども、時代劇の大河ドラマよりもずっとスケールの大きさを感じさせてくれた。

残る9巻を18話かけて放送することになるが、恐らく構成的には大胆な再構成がなされるに違いない。原作者によれば、シーズン2は、原作の5~7巻にあたる『神の守り人』と『蒼路の旅人』が中心になるとか。

シーズン1の原作となった『精霊の守り人』は、新ヨゴという国の中だけで物語が進行する、「守り人シリーズ」の中では比較的コンパクトな物語ですが、シーズン2で描かれる『神の守り人』と『蒼路の旅人』では、ぐん、と物語世界が広がっていきます。
広大な草原と、大海原が舞台になり、海賊が暴れ、鷹に魂を乗せた呪術師が空を舞う、壮大なドラマが目の前に繰り広げられるはずです。
(「精霊の守り人」シーズン2 出演者決定! | お知らせ | NHKドラマ)

新キャラクターも大勢登場するが、成長したチャグム役に板垣瑞生。少し憂いのある美少年で、映画『ソロモンの偽証』で難しい役を演じきっていた実力派でもある。

そして、自作から登場する破壊神〈タルハマヤ〉を召喚するという重要な役に、今をときめく子役の鈴木梨央。これは見るしかないね。

来年1月のシーズン2が今から待ち遠しい。