Dorothy Little Happy@東武百貨店池袋スカイデッキ~callme@池袋サンシャインシティ噴水広場

7月12日、「5人のドロシーリトルハッピー」から3人が卒業した。

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その後の活動はご存知の通り。2人になったドロシーはステップワン所属のまま仙台をベースに活動を続け、ユニバーサルから新曲リリースが決まった。卒業した3人はcallmeとしてavexのアーティストとして全国で活動を行っている。

「5人ドロシー」時代のファンの中には「両方応援する」と公言する人も少なくないが、12月30日には、callmeが川崎CLUB CITTAで、ドロシーが都内でワンマンを行うという告知もあり、両方を等しく推すことは不可能になってきたと思われる。

さて、そんな2組が池袋でニアミスということで、ふらっと回してきた。

…とか書くと、そういうライトな言い回しが気に入らないという真面目なドロヲタの人もいると思うけれども、まあそこはご容赦願いたい。僕だってこの3カ月間、中野サンプラザの後遺症に苦しんでいたのだから。

Dorothy Little Happy@東武百貨店池袋スカイデッキ(15時の回)

まずは2人ドロシー。フェスで少し見たけれども、腰を据えて見るのは今日が初めて。

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新曲の衣装に身を包んだ髙橋麻里と白戸佳奈。

そこに「I♡DLH」のTシャツを着た3人のドロシーダンサーズ(杉本ゆり、佐藤七彩、伏見野乃花)が加わる。3人はマイクこそ握らないものの、ステワン仕込みというか、HAPPY DANCEクオリティのキレのいいダンスを見せてくれる。



新曲「Restart」から始まり、5人ドロシー時代の「ナミダよりもずっと速く」。この曲だけ3人のダンサーズを下げていて、意図も想像はつくんだけれども、個人的にはより寂しさを感じる印象だった。

この曲の魅力はファンの一体となったコールにあるのだけれども、たとえば「あきらめ"るうな"」のところは「るうなって言っちゃダメだ」と強く意識することによって、かえって卒業メンバー達の存在感の大きさが浮かび上がってしまう。僕が慣れていないだけかもしれないけれども。

再びドロシーダンサーズが戻ると、キラーチューンの「デモサヨナラ」へ。\オレモー!/コールも起きる。新曲のカップリングの「この世界が終わる前に」の後、アンコールに応えて「Restart」を再度披露。

髙橋麻里の歌唱力、白戸佳奈のステージパフォーマンスは健在であるが、ボーカルもダンスも二人になったがゆえの薄さを感じる瞬間も多かった。

また、ドロシーダンサーズの3人は実力も相性も十分で、いずれ正規メンバーに昇格させるということがあるかどうか分からないし、今からそんなことを論じることさえタブーなのかもしれない。

ただ、「ドロシーリトルハッピー」というイメージから観客が期待するパフォーマンスの質と量があるのもまた事実で、その「量」だけを取り上げても2人で表現するのは難しいものがあると思う。

「それは慣れの問題」という人もいるかもしれないが、僕はそんなものに慣れたくない。「あの5人じゃなきゃだめ」などと駄々をこねるつもりはないけれども、「5人」でないと表現できない世界があるはず。

僕は、GALETTeが3人になったときにも同じようなことを言っていて、もしかしたら「5人ユニット信者」なのかもしれない。

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だが、5人になったGALETTEeのパワーとバランスの良さを見てしまった今、「2人でもいい」とは思えない。

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ちなみに、5人GALETTEeになったときに追加されたのは、元Party Rocketsの藤田あかりと、元HAPPY DANCEの野田怜奈だ。そのれいなっちがいまや武道館を狙える勢いとなったGALETTEeの正規メンバーの一人として活躍する姿を見ながら、かつての仲間だったゆりーだー、ななせ、ののかの3人は何を考えているのだろうか。

まあ、そんなことを考えながらドロシーダンサーズを見ていた。

callmeの3人が卒業した真相はいまだに完全には明らかになっていないけれども、「2人のドロシー」と「ドロシーダンサーズ」の間の処遇格差が続くようなことがあれば、この態勢を長く維持することはできないだろうし、そこでいつかまた観た光景が繰り返されるようなことがあれば、やっぱり辛いなとしか思えない。

ステップワンとユニバーサルの間で様々な選択肢が検討されていくだろうとは思うが、個人的には「5人ドロシー」の方向で行ってほしいと、今日のステージを観て改めて思った。

いいところを挙げるとすれば、移籍後の新曲には、原点回帰したような力強さがあり、歌割りにも無理がない。

できれば、この路線で売れて欲しいと思う。

気になったのは、初期の曲と最新の曲のみでセトリが構成されていて、もしかしたら金銭と引き換えに何らかの権利を放棄するというような「大人の事情」があるのかもしれないと想像した。かつてステワンでは妹分だった5人組のガールズユニットのmImiが、「恋は走り出した」などのドロシー曲を歌っていることもあって、想像はいろいろ膨らむのだけれども、杞憂に終わってほしいことではある。

とかまあいろいろと考えてしまったけれども、ドロシー現場に行くと、音楽好きの人がたくさん集まっていて、情報交換ができるというのは改めて感じたかな。あれだけの人が集まるのは財産ではあると思う。

(セットリスト)

1* Restart
2 ナミダよりもずっと速く
3* デモサヨナラ
4* この世界が終わる前に
(アンコール)
en1* Restart
(*=with ドロシーダンサーズ)

callme@池袋サンシャインシティ噴水広場

続いてcallmeを観に、池袋駅の反対サイドへ。「♪東が西武で西・東武、高くそびえるサンシャイン(以下略)」的な感じで回したが、同じような移動をした人が多くて、ドロヲタ民族大移動という光景だった。

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callmeについては、7月12日以降何度も現場に通っていて、いまさら論じることはほとんどない。

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自分の夢を実現するためにドロシーと袂を分かった秋元瑠海、富永美杜、早坂香美の3人が、セルフプロデュースするユニット。しかし「背水の陣を敷く」的な悲壮感は全くなくて、実にのびのびと楽しそうに活動している。

ただ、パフォーマンスはとても精緻で、エース級の強力なボーカルメンバーというのはいないけれども、3人のバランスとかチームワークが心地よいグルーヴを生み出している。

OPSEでステージに入ってくる姿からして計算された美しさがあり、そこに都会的でスタイリッシュな楽曲が加わる世界は他に類を見ないもの。

「My Style」「change my life」「Oh yeah!」「My affection」「step by step」の5曲を披露したが、アイドル的な沸き方こそできないものの、ダンスミュージックとしては普遍性を持っていて、通りすがりの買い物客の足を止めるには十分だった。そして、クラップの一体感が心地よかった。かなり無茶してMIXぶっこんだ人もいたけれども、僕としてはMIXやコールがなくても楽しめるということを感じて欲しかったな。完全にお節介なんだけど。

さて、このcallmeの路線の先を方を見ると、Perfumeという成功例があるように見える。もちろん単純なフォロワーというわけではないが、女性3人組のユニットで、ダンスのレベルが高く、ファッション性も備えているということで、何かきっかけさえあれば、火が付くのではないかという予感はしている。

もちろん「きっかけさえあれば売れる」というアイドルユニットはたくさんあるので、その中で突出することは容易ではない。だが、エイベックスが力を入れている感が強く、じわじわと評判が広まっていって花を咲かせるかもしれないと思う。

追求している音楽はアーティスト路線ではあるけれども、現在のファンやプロモーションの手法はアイドルそのもので、ここの折り合いをどうつけて行くのかは難しいかなとは思う。

なんだか取り留めがなくなったけれども、過去のしがらみから自由なところで、のびのびと自分達の路線を追求するcallmeの姿には、とても頼もしいものを感じた。

できれば、この路線で売れて欲しいと願う。

…ってドロシーのところで同じことを書いたっけ。

でも、譲れないものがあって袂を分かったそれぞれのユニットの安易な合流を僕は望まない。それぞれが信じる道で成功してほしいと願う。

これは3人の卒業発表のときからずっと言い続けていることだけども。

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(セットリスト)

0 OPSE
1 My Style
2 change my life
3 Oh yeah!
4 My affection
5 step by step