虹の橋を飛び越えて―アイドルネッサンス「アキバで想い出トラベルネッサンスvol.6~橋本佳奈卒業公演~」

OVER THE RAINBOW-どこまでも はてしない空
虹の橋を飛び越えて その向こう側へ
PERSONZ「7 COLORS-Over The Rainbow」)

7人のアイドルネッサンスAKIBAカルチャーズ劇場で観た―

いつかそんなことが語り草になるかもしれない。

この日は、アイドルネッサンス橋本佳奈の卒業公演にして、アイドルネッサンスAKIBAカルチャーズ劇場での定期公演の最終回。チケットは、MEMBERS先行でも落選者多数。当日は熱烈なファン達の要望を受けて、AKIBAカルチャーズ劇場初となる「ロビー鑑賞」枠も設けられた。

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ユニオンジャックとスーパーマンが大好きなかなぼんには、ファンからユニオンジャックカラーの花が贈られている。

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冒頭の自己紹介から始まった前半

いつものライブとは違って、冒頭に自己紹介。
なっこのダジャレは「かなぼん、ちゃんとき・かな・きゃだめだよー。みんなかなぼんを愛して―るネッサンース!」。
まいなの今日の色は「ユニオンジャック色だにゃあ」
そして、りこぽんは「くるしい、かなしい、こりのしい。ポジティブ目指して前進中」という初期の自己紹介。

後のMCで明かされたが、アイドルネッサンス結成当初、自己紹介のフレーズに悩んでいたりこぽんにかなぼんがアドバイスをしたということ。「石野理子」を逆読みにした「こりのしい」と、ネガティブキャラを上手くつなげたこの初期のキャッチフレーズ、秀逸なので、スタッフの考案だと思っていたけど、かなぼんが生みの親だと聞いて納得。メンバー思いだよね。

今日は、かなぼんの意見を中心に組んだセトリというMCに続いて、ライブスタート。

「Good day Sunshine」で、明るく始まって、7人のアイドルネッサンスを象徴するかのような「7 COLORS−Over the Rainbow−」へ。

OVER THE RAINBOW-どこまでも はてしない空
虹の橋を飛び越えて その向こう側へ
PERSONZ「7 COLORS-Over The Rainbow」)

初披露の夜、この曲を聴きながらこの7人ならどこまでも行けると確信を持ったことを思い出す。

そして、予想していなかった「ガラスのジェネレーション」から「Happy Endで始めよう」へ。今日のライブを「7人のアイドルネッサンスのHappy Endにしよう」ということなんだろう。

かなぼんもMCでは「今日は泣かない、今日は泣かない」と呪文のように唱えている。

そして、かなぼんをセンターにしたポジションから始まる「Lucky」と、失恋から立ち直ろうとする気丈さを歌った「女の子は泣かない」へ。

前半から「卒業公演をしんみりしたものにしない」という強い意思を感じるセトリ。

トランペット演奏を聞かせた後半

ここで、かなぼんのエピソードを紹介するMC。「熱い飲み物用と冷たい飲み物用の水筒をいつも二つ持っている」「メンバーが何か食べていると、欲しいというのを目で訴えてくる」「一緒に帰るときに、安いルートの方を使うのでちょっと遠回りになる」などなど。ケチ、いや、地球に優しいエコガールかなぼんのブレない姿勢がよく分かる。

それだけでなく、りこぽんの「こりのしい」とか、こよちゃんの「こよばあ」とかのキャッチフレーズをかなぼんが付けていたことが明らかにされる。決して自分が目立とうとはしないけれど、リーダーとしてちゃんとメンバーの力になっていたんだね。

そんな控えめなかなぼんだが、今日は特技のトランペット演奏を披露。

「あの娘ぼくがロングシュート決めたらどんな顔するだろう」と「太陽と心臓」。

「あのロン」ではいつも「青春ってワンツースリージャンプ!」って、メンバーとファンが一緒に叫ぶところがあるんだけど、今日は「かなぼんとワンツースリージャンプ!」で。

いずれもかなぼんのトランペットは久しぶりに聴いたけれども、「一音一音を大事にする」ような端正で丁寧で真面目な演奏は、歌やダンスのときと同じ。心が洗われる思いがする。

ここからはシングル曲「YOU」、「夏の決心」、「17才」、「Dear, Summer Friend」を続けて披露。

去年の新人公演で「夏の決心」を聞いたときのことを思い出す。

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間奏の「ルネトレイン」のダンスのとき、多くのメンバーが弾ける中で、しんがりを担うかなぼんは控えめにしていたなって。

ここで、ファンからのメッセージカード入りのアルバムが贈られる。ステージ上でメンバーが手渡したアルバムを見て感激するかなぼん。

(とりまとめをしたファンの方の苦労は僕の想像以上だと思うけど、終始黒子に徹しているところがアイドルネッサンス現場の良さだと改めて思った。僕も微力ながら写真を提供しましたが、使っていただけて光栄です。)

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そして、かなぼんからの卒業の挨拶。

アイドルネッサンスに入って自分の生活は大きく変わったこと、歌もダンスもできず、1000年に一度の美少女でもない自分に何ができるだろうと悩んだこともあったこと、その中で「ハモリ」という役割に自分の存在意義を見い出せたこと、ファンの人と一緒にここまで来られたがアイドルネッサンスにはもっといい景色を見て欲しいこと、そして本音を言えば「アイドルネッサンスに橋本佳奈がいたことを覚えていてほしい」ってこと…

そんなことを、かなぼんらしく、言葉一つ一つを誠実に選びながら語っていて、ファンもかたずを飲んでじっくりと聞き届け、最後は拍手喝采。

最後に新曲の「日曜日よりの使者」(THE HIGH-LOWS)を披露。これは「橋本佳奈スペシャルバージョン」と銘打たれていて、冒頭部分がかなぼんのソロ。

アイドルネッサンス1周年ライブのときに、各メンバーが2年目の抱負を語ったのだが、かなぼんは「ハモリが楽しいけれども、2年目は主メロにも挑戦したい」と言っていた。

そう、あのときの抱負で言っていた通り、今日、かなぼんは主メロを歌っている。やり残したことのないように。

アンコールでは、場内からリクエストを募る。「PTA~光のネットワーク」「ミラクルをキミとおこしたいんです」「手を打ち鳴らせ!!」という声が上がる中、最後はかなぼんの独断と偏見で「ミラクルをキミとおこしたいんです」。

客席一体となったクラップとコールで、橋本佳奈の卒業公演は完全燃焼してフィナーレを迎えた。

「特典会で待ってるプーマ」?

ライブ終了時に南端まいなが言う「特典会で待ってるにゃあ」も、今日はかなぼんが。
最初は照れ隠しからか「待ってる…ぷーま」と言って、PUMAのポーズを取っていたが、やり直しで「待ってるにゃあ(かなぼんver)」を。これにはファンも大歓声。

今日の特典会は、かなぼんの個別お見送りが用意された。そのグッズはこのリストバンド(500円)。

アイドルネッサンスの名前、今日の日付、そして7つの星が刻まれている。そう「この日までアイドルネッサンスは7人のスターがいた」という証。

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かなぼんのお見送り会は長蛇の列。残る6人のメンバーのお見送り会は途中で休憩を挟んでいたが、かなぼんはずっと出ずっぱり。

かなぼんに今日までの感謝の気持ちを伝えて、大学生活も頑張ってとエール、そしてまた会える日を信じていると伝えた。

6人のメンバーとも話して、新井乃亜ちゃんからは「新人公演の頃からずっと見ていて下さってありがとうございます」、石野理子ちゃんからは「6人のアイドルネッサンスもよろしくお願いします」と言われて、感無量。

いつもの定期公演より1時間早めて17時30分に開演して19時にライブは終演したのに、かなぼんのお見送り列が終わったのは、いつもと同じ21時近くになっていた。じっくりと時間を取って、誰にとっても思い残しのないようにしてくれたアイドルネッサンス運営、本当にいい仕事しかしていないと思う。

最後は、全員がスーパーマンTシャツを着て登場。かなぼんのは背中が赤いスペシャルバージョン。

締めの挨拶も当然かなぼんで、しばしみんなで相談していた結果、以下の4連発に。

これからも節約続けるネッサンス!
地球に優しいエコガールネッサンス
スーパーマンになるネッサンス!
アイドルネッサンス

そして、全員で円陣を組んで「どっかーなぼん!」

最高だよ、アイドルネッサンス

この一年余り「7人のアイドルネッサンス」と一緒に過ごせた時間に感謝しかない。新しい道に踏み出した橋本佳奈ちゃんの前途を祝福して、「6人のアイドルネッサンス」をこれからも応援したい。

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(セットリスト)

1 Good day Sunshine
2 7 COLORS−Over the Rainbow−
3 ガラスのジェネレーション
4 Happy Endで始めよう
5 Lucky
6 女の子は泣かない
7 あの娘ぼくがロングシュート決めたらどんな顔するだろう*
8 太陽と心臓*
9 YOU
10 夏の決心
11 17才
12 Dear, Summer Friend
13 日曜日よりの使者(新曲)
(アンコール)
en1 ミラクルをキミとおこしたいんです

(*橋本佳奈トランペット)