何を見つけるだろうーアイドルネッサンス「アキバで想い出ルネッサンスvol.5」

めぐる めぐる季節の中で
貴方は何を見つけるだろう
松山千春「季節の中で」)

出会ったのは夏だった。

秋が来て、冬を越して、春になり、そして、二度目の夏が来た。

季節はめぐり、二度目の夏の終わりに、僕が見つけたものはー

想い出タイムトラベル

オープニングのタイムマシン動画に続いて、メンバーの影ナレで「想い出スイッチ、オン!」。

最初の曲は「季節の中で(松山千春)」。

ステージの上に百岡古宵だけが現れ、ワンフレーズ歌うと、南端まいなが現れて次のパートを歌う。

そして、その他のメンバーが順番にステージに登場するという演劇的な演出。アイドルネッサンスではあまり見かけないもので、冒頭から一気に楽曲の世界に引き寄せられた。

続いて、「う、ふ、ふ、ふ、(EPO)」。感傷的で内省的な一曲目から、一気に積極的で外向的な世界へと転換。

この表現の幅の広さがアイドルネッサンスならでは。

MCの自己紹介。今回は、ほとんどのメンバーが夏休みを終えて学校に行ったということで、そのネタを中心に。

新井乃亜:学校で一人でいるときについ大熱唱してしまったら、後輩がいてガン見されてしまいました
比嘉奈菜子:「教頭先生、今日何日?」「きょう十日」「なっこ、違うよ、七日だよ(あらちゃん)」「そうなのかー?!」
南端まいな:「休み明けに学校に行ったら、「髪の毛染めた?」と言われてしまった影の薄い南端まいなです
石野理子:唯一の友達がオーストラリアにホームステイに行って彼氏を作ってきた。その話ばかり聞かされて、友達を奪われた感じ。コイバナ大好き!思春期まっさかり石野理子です
百岡古宵:岩手のCMに出たので学校で友達から「出てたねー」って言われて調子に乗っていたら風邪をひいてしまった
宮本茉凜:二学期になって給食を食べたら、一学期と同じくらい美味しかった
橋本佳奈:まだ学校は始まっていないので、毎日7時に起きて朝ごはんを食べて、12時にお昼を食べて、3時におやつを食べて5時に晩ご飯を食べて、
9時寝る…という生活をしてちょっと太ってしまった

続いて、「夏の決心」「Butterfly」「
ミラクルをキミとおこしたいんです」を3曲連続で。

久しぶりに聴く「Butterfly」は、女性らしさが強調されていて、表現力が高まったように感じた。

あの頃に想い出フォーカス

今日フォーカスが当たったのは、「う、ふ、ふ、ふ、」のリリースされた1983年。

ステージスクリーンには「東京ディズニーランド開業」「連続ドラマ「おしん」視聴率が60%超えを記録」「キン肉マン消しゴムがブーム」「義理チョコ」「「頭がウニになる」が流行語に」という文字。

想い出ヴォイスマンの進行で、ディズニーランドに一番行っている茉凜ちゃんが「絶叫系アトラクションに乗ったときのリアクション」で「フォー!」と叫んだり、石野理子ちゃんがおしんのように「がまんして耐えている顔」を見せたり。

キン消しのことは誰も知らなかったけど、「ドラゴンボールなら知ってる」と言ったのは、まいなちゃんとあらちゃん。いずれもお兄さんの影響のよう。メンバー自身は「ラブアンドベリー」ストライク世代ということ。

続いて「頭がウニなのは誰だ」というトンチコーナー。

  • デザートはなにご ?(食後)
  • おじいちゃんと一緒に楽しめる球技は?(ソフトボール)
  • 1生ハム 2チーズ 3納豆 古くならないのはどれ?(2。ニュー製品だから)
  • 大型家電店で電化製品を買ったら女の子が付いてきた。さて何を買ったでしょう?(じょしつき)

けっこうりこぽんが正解していたのに、なぜか想い出ヴォイスマンに「ウニ頭クイーン」認定されてしまい、「はい、私はウニ頭クイーンです」と、ポーズを決めてコーナー終了。

名曲ジュークボックス

ここからは、ファンからのリクエストのあった曲を披露する名曲ジュークボックスボックス。

今回は4曲続けて披露。

まずは、久保田利伸の「流星のサドル」。アイドルネッサンスには珍しいソウルフルでファンキーなナンバー。前回の初披露のときから、ぐっと仕上がっている印象で、タメるようなダンスがクール。新井乃亜のキレッキレなダンスに目が釘付け。

続いて、ふくろうずの「テレフォンNo.1」。意中の人からの電話を待つかわいい曲なんだけど、ハモり
キレイで、振り付けもかわいい。曲の最後に斜めからクロスで飛び込んでくるレスが楽しい。

そして、「異邦人」。エキゾティックな雰囲気を醸し出すフォーメーションダンスに、切なさ前回のボーカル。こういう曲のときは、振りコピもクラップもせず、ひたすらじっと楽曲の世界の中に浸ってしまう。

次は最後の曲ということで、「恋する感覚」。これは逆に振りコピが楽しい。アイドルネッサンスのステージは、型で押したような「盛り上げ」は必要なく、曲に合わせて、誰もが楽しめるのがいい、と思う。

アンコールと告知

アンコールは「夜明けのBEAT」。

告知で、今日のチケットがソールドアウトことのお礼、そして次回の「アキバで想い出ルネッサンスvol.6」が千秋楽となり、橋本佳奈の卒業公演になることの改めてのアナウンス。

かなぼんからは「アイドルネッサンスの橋本佳奈として最後まで頑張りますので、応援よろしくお願いします」との挨拶。

また、10月以降は、定期公演の場所が、恵比寿ザ・ガーデンルームに移り、基本的には「毎月一回、週末(土日)開催」になると発表された。

10月4日(日)ワンマン「エビスで始めるネッサンス」の次は、11月8日(日)、12月12日(土)の予定ということ。

最後に、真心ブラザーズの「空にまいあがれ」で、アンコールもフィナーレ。サビでは、観客も一緒に左右に大きく手を振るこの曲は、いまやライブの大団円感を演出するアンセムになりつつある。キラーチューン「17才」や「YOU」がなくても、心穏やかに、満たされた気持ちでライブを終えることができるアンセムに…

僕はそんな幸福感を感じながらも、アイドルネッサンスと過ごした季節を振り返っていた。

このAKIBAカルチャーズ劇場の新人公演で出会った去年の夏。

定期公演やスマイルネッサンスで、どんどんメンバーを好きになっていった秋。

T-Paletteレコードへの所属が発表され、期待と不安を感じた冬。

「YOU」がリリースされ、都内のタワレコのインストアイベントを駆け抜けた春。

「夏の決心」のリリースやアイドルフェスで、メンバーと一緒に二度目
夏を駆け抜けた今年の夏。

季節はめぐる。

僕は何を見つけただろう。

橋本佳奈は卒業する。定期公演は恵比寿に移り、毎月一回となる。

僕に見つけたものがあるとするならば、「元に戻るものもないし、終わらないものものない」という真理なのかもしれない。

「万物は流転する」ーそう言ったのは、古代ギリシャの哲学者のヘラクレイトスだ。

アイドルネッサンスが古今の数々の名曲をルネッサンスするのを見ながら、僕自身はそんな偉人の言葉をルネッサンスしていた。

流転する世界の中でどう生きるかの答は、まだ見つけられずにいるけれども。

(セットリスト)

1 季節の中で(新曲)
2 う、ふ、ふ、ふ(新曲)
3 夏の決心
4 Butterfly
5 ミラクルをキミとおこしたいんです
6 流星のサドル
7 テレフォンNo.1
8 異邦人
9 恋する感覚
(アンコール)
en1 夜明けのBEAT
en2 空にまいあがれ

おまけ

今日新発売のサイン入り写真セットを早速購入。全員バージョンと新井乃亜ちゃん個別。衣装の帽子似合ってる。