物語はここから始まる―東京女子流 5周年ライブ@Zepp DiverCity

なにも迷わない 今信じてる確かな希望
溢れだす その想いキラリ いつまでも光を放つから
物語はここから始まる
東京女子流「キラリ☆」)


5月5日に5周年を迎えた東京女子流。5周年を記念するワンマンライブがZepp DiverCityで行われた。

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冒頭、ステージに5人が登場。ハンドマイクではなくヘッドセットを装着している。リーダーの庄司芽生が「5周年を迎えた女子流は、これからアーティストとしてさらに上を目指していきます」と宣言。

新曲の「Never ever」で幕を開けた。ヘッドセットで両手が自由になったこともあり、振付けはさらに切れ味を増している。また、マイクの影に隠れないので、顔の表情もよく見えるが、情感たっぷりに表現している。

「Stay with me」のカップリング「加速度」、「Mine」とクールな曲を続け、官能的なチェアダンスの「月とサヨウナラ」、そして、ハードボイルドな「GAME」へ。

女子流のシンボルカラーは、5周年ライブのこの日、ピンクから赤に変わった。Tシャツやタオルなどのグッズも一気に赤に変わったが、ペンライトも赤へ。

序盤から新しい女子流の雰囲気がひしひしと感じられるが、その裏返しとして、客席のファンの方も、新しい女子流のライブをどう盛り上げればいいのか測りかねている空気もあった。

だが「鼓動の秘密」が始まるとそんな雰囲気は霧散。アイドルとかアーティストとか、そんなカテゴリは関係ない。外野が何と言おうが気にしない。とにかく、女子流がここにいて、楽しいライブがここにある。それは確かなことなんだ。

続いて、「ゆうやけハナビ」を始める前に、隣の人と手をつなぐところのレクチャーに続いて練習。本番では両隣の人と手をつないで上に上げたところでのブレイク。ああ、ライブってやっぱり楽しいと思える。

「きっと 忘れない、、、」から、畳みかけるように「Rock you!」へ。「1!2!3!」と叫ぶと心から爽快になれる。そして「W.M.A.D」、「Attack Hyper Beat POP」と、ライブ終盤のような加速感。オーイングとか、コールで声が枯れそう。アイドルライブのノリが最高とかいうつもりはないけれど、こういうアップテンポな楽曲で盛り上がるのは楽しい。

MC。「「Attack Hyper Beat POP」はよくライブの最後にやりますけど、今日はまだこれで終わりじゃないですよ」「意外な曲もやっちゃいます」「お腹がすいちゃうアノ曲とか?!」的な掛け合いの後、はなかっぱ3部作へ。

アンセムの「おんなじキモチ」では、冒頭に小西彩乃による振付けのレクチャー。続いて「大切な言葉」「ちいさな奇跡」。この3部作を通じて、会場ががぜん一体感を増したように感じられる。

新井ひとみが言う。「この曲、ずっとやりたかったんだ」と。嘘偽りのない言葉だろう。そして、きっとファンもおんなじキモチ。これは「アーティストだから封印」とかしないで、TPOに応じてセトリに投下してほしいと思う。カッコイイ女子流とカワイイ女子流は両立するのだから。

続いて、バラードの「Say long goodbye」。中江友梨のハイトーンのファルセットから洗練度を増した5人のハーモニーに思わず聴き入ってしまう。そして「追憶」へ。ここでは照明も凝っていて、左右でブルー系とレッド系に分けて対比を作り、雰囲気を盛り上げる。ここは、あえて観客を座らせてもよかったかもしれない。

MC。「次で最後の…」というと客席から「えーっ!」というお約束の声が上がる。「次で最後のブロックですが、5曲連続です」「次が最後の曲ですっていうと寂しいですけど、あと5曲あるから大丈夫ですよね」というかけあいに続けて、「Liar」。

「Liar」と言えば、衣装替えだが、今日は間奏でジャケットを投げ捨てる。振付けと一体になった衣装替え、かっこいいな。

続けて、アップテンポで疾走感のある「existence」、これまたアンセムの「Limited addiction」、新しい女子流を代表する「Partition Love」、ラストは「Count Three」。ここのサビ前の照明、サーチライトみたいにあちこちを乱れ舞っていて、楽曲と合っていて最高だった。今夜の女子流のライブのスタッフのMVPは照明さんにあげたいくらい。

アンコールでは、私服の上に、5周年Tシャツを羽織ってメンバー登場。みんなアレンジしていたけど、丈を短くして肩を出していた山邊未夢の着こなしは、ひときわアーティスティック。

5周年ライブではこれは外せないという「キラリ☆」を歌い、続けて告知。ひーちゃんが担当だったみたいだけど、メンバーからのアイコンタクトに気付かなかったようで、ツッコまれていたが、8月30日にJ-GIRL POP WAVEのライブ、そして9月22日に渋谷duoでのワンマンをスムーズにアナウンス。

最後は「A New Departure」で手を振って大団円。 

リーダーのめいてぃんが「この5人で5年間一緒にやってこれたことが私たちの自信になっています。これからもこの5人で力を合わせて10周年目指して頑張っていきます」と挨拶。

そうあってほしい、と思う。

いや、これは綺麗ごとかもしれない。だって、実際には、10年間ずっと同じメンバーでユニットを続けることがどんなに難しいことかを僕らは知っているのだから。

でも、女子流のこの5人なら、と思える。信じられる。そう、10周年に向けた物語は、ここから始まるんだよ。きっと。

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今日手に入れたグッズ。
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(セットリスト)

1 Never ever (TJO & YUSUKE from BLU-SWING Remix)
2 加速度
3 Mine
4 月とサヨウナラ
5 GAME
6 鼓動の秘密
7 ゆうやけハナビ
8 きっと 忘れない、、、
9 Rock you!
10 W.M.A.D
11 Attack Hyper Beat POP
12 おんなじキモチ
13 大切な言葉
14 ちいさな奇跡
15 Say long goodbye
16 追憶
17 Liar
18 existence
19 Limited addiction
20 Partition Love
21 Count Three
(アンコール)
en1 キラリ☆
en2 A New Departure