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オルセー美術館展@新国立美術館

オルセー美術館展「印象派の誕生―描くことの自由―」を観に、新国立美術館に行った。

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(公式サイト):オルセー美術館展 印象派の誕生 -描くことの自由-/2014年7月9日(水)~10月20日(月)/国立新美術館(東京・六本木)


「オルセー」「印象派」というブランドのおかげもあってか、館内は大盛況。84点の絵の前にはどこにも人だかりがあったが、ひときわ多かったのが、キービジュアルにもなっているマネ「笛を吹く少年」だった。

だが、それ以外の作品が弱いのは否めず。モネ、ドガ、セザンヌルノワールら日本人好みの画家は小品中心。

僕の好きなモローやブグローも来ていたが、モローは幻想的なモチーフではなく、ブグローは男性をモデルにしたものと、なぜか両名とも良いところを外したチョイス。

展示も「5章 印象派の風景」に象徴されるような散漫さが目立ち、最後を「9章 円熟期のマネ」で終えるといういびつさ。なぜ美術館展の最後を個人の晩年の作品を集めて終えるのかと、後味が悪かった。

この内容程度の内容でも「オルセー」とか「印象派」と銘打ったらそこそこ動員できてしまうのか、日本のアートブームって、ある意味凄い。

しかし、これだけしか借りて来られない新国立美術館は何やってるんだろうと。交渉力以外にも、企画力が弱すぎるというか。学芸員の発想やセンスが試されるというか。

たとえば、小品中心でやるなら、三菱一号館美術館がよくやるように、同時代の日本の作品も並べて「浮世絵が肖像画に与えた影響」というサブテーマを持たせたり、構成によって時空間のスケールを拡大して見せるのもあるのにと。

もちろん、マネの「笛を吹く少年」を一目見たいという人には行くしかない展覧会だと思うが、僕にとっては特に思い入れのない作品なので、これで1600円と、本家オルセーの入館料と変わらない値段を払うのはなんとも複雑な気分になる展覧会だった。