遠くまで旅する人たちに あふれる幸せを祈るよ!
ぼくらの住むこの世界では 旅に出る理由があり
誰もみな手をふってはしばし別れる
(小沢健二「ぼくらが旅に出る理由」)
8月31日、Especiaの杉本暁音は、10月4日(土)を最後にEspeciaを脱退すると発表した。前日にNegiccoとのジョイントユニットであるNegipeciaの活動を終えたばかりだった。
最初にこのことを知ったときは「いよいよこの日が来たか」という感想を抱いた。というのも、暁音ちゃんは、僕の見る限り、あのユニットの中で際立って「違って」見えたからだ。
あえて単純化して言えば、僕の目には、暁音ちゃんは真面目で控えめな女の子として映った。
Especiaというユニットが、その音楽性やパフォーマンスにおいて、「遊び」のテイストをどんどん取り入れ、ぐいぐい攻める方向に進化する中で、暁音ちゃんの持ち味とのギャップは拡大する一方に見えた。
そんなギャップを目の当たりにして、僕は、あえて言葉を選ばずに言えば「この方向に染まっていってほしくない」と秘かに願った。
もちろん、どっちがいいとか悪いとかそんな単純な話ではない。方向性の違いだ。はたから見ているだけでもそう見えたのだから、彼女自身がそのことについて思い悩んだであろうことは想像に難くない。
ともかく、ユニットの方向性と彼女自身のキャラクターの違いから、こういう日が来る可能性はある程度は予見していた。そして、今回の発表だ。本人の熟慮の上での決断であると僕は思うし、彼女のブログを読む限り、それは間違いないと信じられる。
Especia脱退のお知らせ|Especia 杉本暁音オフィシャルブログ「(ぴょ)のお城」Powered by Ameba
ファンとしてはこの決断を支持したいと思うし、彼女の選ぶ新しい道がどんなものになるにせよ応援したい。そして、Especiaの方も、この出来事をプラスに変えられるだけのパワーを持っていると信じている。
今にして思えば、去年、NegiccoとEspeciaのコラボのときに、彼女にネギライトを貸したのはいい思い出。ネギライトを持った暁音ちゃんが、かえぽと肩を組んでラインダンスを踊るのを見ていた。幸せな光景だった。
暁音ちゃん、いままで本当にありがとう。そして、これからも頑張ってください。あふれる幸せを祈っています! しばしのお別れだけど、きっとまたいつか、違った形で活躍する姿がみられたらうれしいです。