新潟を愛するということ―RYUTist HOME LIVE #112 @渋谷タワレコCUTUP STUDIO

RYUTistのリーダーの佐藤乃々子は、今月10日発売のMARQUEEでこう語っている。

Dorothy Little Happyさんは私達の憧れです。
私は地元新潟を愛して活動しています。
ただ、結成当時は、普通の女の子だった私が
地方アイドルさんとして何が正解なのか解らず、
しっかりとした目標を見い出せないまま活動していました。
(中略)
Dorothy Little Happyさんの歌を聴いたときに
仙台さんの夜景が浮かびました。
「仙台さんに行ってみたい」と感じました。
私達もDorothy Little Happyさんのように
RYUTistを通じて新潟を知ってほしい。
私達が感動したように
観ている方が楽しんで頂けるライブをしたい。
リーダーとして一番大切にしようと思った事を
教えてくださりました。
(MARQUEE vol.104「私のお気に入り、ドロシー」)

新潟での活動を中心にしているRYUTistは一年半ぶりに渋谷タワレコCUTUP STUDIOでワンマンライブを行った。

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「ポ、ポ、ポ、ポーン」のOPSEでメンバーが一人ずつビートに乗って登場。昨日の新宿タワレコでも同じだったが、やはりこの登場はステージでスポットライトを浴びることでかっこ良さが何倍にもなる。「ポ、ポ、ポ、ポーン!RYUTistがライブをお送りします!」というアナウンスでライブスタート。

スタートは「Zero and Perfect Moon~変わらない想い」。先週の新潟古町での3周年記念ライブと同じ。

メンバーの自己紹介に続いて、メドレーを。「哲学するのだ!」で始まり、「嵐は日曜日」「どっぺり坂」「Bitter Pain, Sweet Revenge」を経て最後に「哲学するのだ!」に戻る大作。これも3周年記念ライブで披露されたのと同じもの。12分にも及ぶノンストップのパフォーマンスに観客も熱狂する。

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割れんばかりの拍手に続いてMC。今日は「東京の思い出」について。「人がおおい」とむうたん。東京遠征ではファミレスに行くのがが楽しみと。「デニーズさんでパフェを食べた」「新潟にはデニーズさんがなくて」と口ぐちに話すメンバー。「昨日はガストでかき氷を食べた」とも。純朴さが微笑ましい。

続いて「夏の魔法」。タイトル曲を紹介した途端に会場から「おおー」というどよめきが起こる。曲中ではコールも入って熱量が一気に高まる。

次に、フジファブリックのカバーの「若者のすべて」を。先週の「27時間りゅ~すとり~む」のグランドフィナーレのアンコールで古町七番街で演奏されたさまが脳裏を過ぎる。新潟のアイドル4組とゆるキャラ達がRYUTistのために駆けつけたあの古町の感動的なグランドフィナーレを。

新曲のカップリングの「チュララ」。いままでのRYUTistの曲にはなかったタイプのかわいらしい曲。上昇するクリシェのコードが乙女な雰囲気を演出する。メンバーの身長差を利用した振りつけも微笑ましい。

MC。ここでメンバーから「今日はスペシャルゲストを呼んでいます」とのアナウンス。誰だろうと思っていたら、新潟のゆるキャラ

ササダンゴン、もち‐うさぎ、きららん、レルヒさん、ブリカツくんのぬいぐるみを抱えてステージへ…ここまで郷土のキャラクターを紹介しているワンマンライブを僕は見たことがない。

キャラクターのぬいぐるみを抱いたまま「カラフル・ミルク」を。「牛さん」の振りつけに合わせて、メンバーも観客もゆるキャラも一体となる癒し空間が出現。

新潟のキャラクターを舞台脇に置いたところで、最後の曲として「ハックルベリー」を。これはホントにかっこいいダンスチューン。楽曲派()なら反応せずにはいられない。ともちぃのボーカルのパワー最強。わっかーの歌とダンスの表現力も高い次元で両立している。このギャップの大きさもRYUTistの魅力。

割れんばかりの拍手喝采に送られてメンバーが退場し、ステージが暗転。しかし、拍手が止むことはなく、やがて手拍子に変わる。

ファンから「あれー、そういえば、Wind Chime!とか聞いてないぞー。アンコール!」という声援が入り、これをきっかけにしてアンコール発動。

ステージに登場したメンバーから感謝の言葉が伝えられる。リーダーののんのからは新潟古町の魅力が語られ、そんな古町をイメージして歌っている曲という紹介で新曲「Wind Chime!~街のトンネル~」を披露。

ここから怒涛の展開。代表曲「Beat Goes On!~約束の場所~」で会場中に感動を与えてくれた。そして最後の最後には「ラリリレル」を。柳都MIXも発動し、最後は本当に最高潮の盛り上りとなった。

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RYUTistは、キレッキレのダンスとパワフルでごまかしのないパワフルなボーカルが魅力。その高いレベルのパフォーマンスを、一切手抜きをせずに全力で見せてくれるところも惹かれるところ。全国区で見てもトップレベルのグループに入ると思う。

だが、安易に全国区での人気を追うことなく、地元新潟を大切にしている姿勢には素晴らしいものがある。のんのがドロシーから仙台を愛することを教わったように、僕もRYUTistのパフォーマンスに新潟を愛するということがどういうものであるかというのを見た。

ローカルアイドルの定義はいろいろとあると思うが、「地元の魅力を伝える」という点において、RYUTistはトップクラスに入るであろうし、また、単にローカルアイドルの枠に押し込められないだけの魅力を持ったグループであることを再確認した。

僕も、次回はまた古町でRYUTistを観たいと思う。ありがとう、RYUTist

(参考)とにかく感動しかない―RYUTist 3周年記念ワンマンライブ@新潟古町 - SHARPのアンシャープ日記




(セットリスト)

1.Zero and Perfect Moon~変わらない想い
2.メドレー(哲学するのだ!〜嵐は日曜日〜どっぺり坂〜Bitter Pain, Sweet Revenge〜哲学するのだ!)
3.夏の魔法
4.若者のすべて
5.チュララ
6.カラフル・ミルク
7.ハックルベリー
(アンコール)
1.Wind Chime!~街のトンネル~
2.Beat Goes On!~約束の場所~
3.ラリリレル