ついに始まった―Negicco「サンシャイン日本海」リリイベ初日@渋谷CUTUP STUDIO

…今アイドルシーンが面白いことになってるとは噂で聞いてたんですよ。僕もナタリーをフォローしてるし(笑)。でも自分としては隣の国の出来事というか、別の惑星の出来事というかね。意識がそっちに行ってなかったんだけど、Negiccoをやるにあたって意識をそっちに向けてみたら、本当に面白いことになってんだなって。
田島貴男談・Negiccoとの対談にて)
Negicco「サンシャイン日本海」リリース記念特集 (1/3) - 音楽ナタリー Power Push


本日発売のNegiccoの「サンシャイン日本海」のリリイベに渋谷CUTUP STUDIOに行ってきた。


Negicco「サンシャイン日本海」MV(Full) - YouTube


今回、Negiccoはこの曲でオリコンTOP10入りを目指すことを目標に掲げている。応援したい気持ちが強いが、週末に東京でリリイベをやらないという何とも大胆なスケジュールを組んでいるので、平日夜のこの日、なんとか時間をやりくりして行くことに。

最初のハードルである整理券の入手のところから、Negiccoファンの方のお力を得る。しかも、当日現場に行ったら、Negiccoファンのみなさんが良くしてくださり望外に良い場所で見ることができることに…この温かさはNegiccoの現場の財産だと思う(お世話になった皆様ありがとうございます!)

僕のすぐ前の最前列に今日初めてNegicco現場に来たという若い男性がいて、自分のNegiライトを一本貸す(こういうときのためにいつも複数持ってきている)。そこから周辺の方々も一緒に話が始まる。Negicco現場に来たきっかけは、「ちょっと前のシティポップが好きで、今回の曲も田島さんが書いているし」ということ。田島ネーム強力だな。「ときめきのヘッドライナー」を生で見たいとも。

温かい雰囲気の中、出囃子が始まりNegicco登場。「ネガティヴ・ガールズ!」と「さよならMusic」を。

中央から左寄りで見ていたこともあり、一番に気付いたのはかえぽの歌が音程・声量とも抜群に安定していること。

かえぽのしなやかなダンスと軽くビブラートのかかる低音。ぽんちゃのダイナミックなダンスとキュートな声質。なおなおの「ゆるふわ」なダンスと絶対的な存在感のボーカル。

Negiccoが3人という少人数のユニットながら、幅広い表現力を獲得しているのは、こういう3人の個性の組み合わせの妙を発揮していることが大きい。特に、ボーカル面で随所に入るハーモニーこそ、Negiccoの最大の武器であると思っている。

2曲終わったところでMC。観客が一斉に座る。自己紹介に続き、なおなおから「オリコンTOP10入り」を目標にしていることが改めて語られる。ぽんちゃも「TOP10に入ったら、私達あることができるんですよ!」とうれしそうに話す。何だろう? TV出演か、首都圏の大きな箱でのワンマンライブか、それとも…

と考えていたら「せーの!」で発表され、なおなおとぽんちゃが声を揃えて「ユニバーサルスタジオジャパン」と。ああ、プライベートで遊びに行けるということね。なんかNegiccoらしくて微笑ましい。しかし、かえぽがなんか微妙な顔をしている。そしてぼそっと「それよりMacが欲しい」と。

この「はしゃぐ年長者2名をクールに見つめる最年少」という構図は、「Negiccoあるある」だけど、そんなかえぽに対して、なおなおとぽんちゃが「ハリーポッター行きたいよね」と追い打ちをかけ、なおちゃんからは「ウィンガーディアム・レヴィオーサ!」とかえぽに呪文をかける。それ空中浮遊の魔法ね。しかし、安易に飛びマネをしたりしないで落ち着いてスルーするところがかえぽクオリティ。むしろ、なおなお自身が既に空中浮遊しているんじゃないかな、ってくらいのふわふわした雰囲気。このフリーダムな感じもNegiccoの個性。

なおなおが、続いて「ジャーン!」と言って小ぶりな栄養ドリンクを取り出す。メンバー全員が同じものを持っている。

「これは何でしょうか?」と会場に聞く。「ユンケル!」とか声が上がるとなおちゃんが「田島さんから差し入れを頂きました!」と発表。田島さんアツいよ!エモいよ!漢だよ!

ぽんちゃとかえぽがキャップを開けて飲み始める。苦そうな顔芸を決めるかえぽ。美味しそうに飲み干すぽんちゃ。さて、なおちゃんは? あれ、キャップをつけたままで飲むポーズだけ。「さっき一本飲んだので、いまはマネだけにします」って、本番前に飲んじゃったのか?(笑)

ユンケルを飲まなかったなおちゃんがテンション高く「これでリリイベ頑張るぞー、ファイト―?」と会場を煽り、「イッパーツ!!」とのレスを引き出すが、かえぽが「それ、オロナミンCですよね…」とツッコミ。畳みかけるように「こういう光景を何かで見たと思ったら「水曜日のカンパネラ」さんですね」と。かえぽの記憶力と頭の回転の速さを見た。

ここから新曲「サンシャイン日本海」とカップリングの「フェスティバルで会いましょう」を続けて。「サンシャイン日本海」はシンプルで良い曲だが、Negiccoのダンスと表情と一緒に見るとさらにじわじわと良さが伝わってくる。これはぜひリリイベで多くの人に伝わってほしい。「フェスティバルで会いましょう」は、従来のNegicco/connieのダンスミュージックのテイストをキープしている路線で、レパートリーをさらに充実させる楽曲だと思う。

続けてダンサブルな「トリプル!WONDERLAND」、そして盛り上がり最高潮になる「ときめきのヘッドライナー」を。イントロで「これで最後の曲です!」とアナウンス。

新規のファンも以前から来ているファンも一斉にNegiライトを振ったり、コールをしたり。もちろん僕も! 一体感半端ない! Negicco凄い!

「ときめきのヘッドライナー」の間奏でかえぽが「声を聞かせてー!」とシャウトするところは「Negiccoよろしくお願いしまーす!」に変わっている。もちろん!

ステージのメンバー3人とも汗だく。ターンをするたびに宝石のように輝く汗のしずくが振り撒かれる。全力パフォーマンスに胸が熱くなる。

(セットリスト)

ネガティヴ・ガールズ!
さよならMusic
(MC)
サンシャイン日本海
フェスティバルで会いましょう
トリプル!WONDERLAND
ときめきのヘッドライナー

終了後、ハイタッチ会とチェキ会。「ネギ券」3枚を持っていたが、勘違いしてハイタッチのところで一枚使ってしまったので、チェキは撮れなくなってしまった。でも、そんなことは気にならないくらい満たされた気持ちになった。楽曲派()だしね。


実はこのステージは田島貴男もこっそりと観に来ていたようで、twitterでこうつぶやいていた。

昨日は制作を抜け出してNegiccoのリリースイベントに行ってきました。生サンシャイン日本海見た!可愛らしい振り付けついていてすげえ嬉しかったす!トリプルワンダーランドみたいなアゲアゲの曲も書いてみたいな。自分の知っているロックの世界と違う世界を垣間みれていろいろ勉強になったなあ

Negiccoとは何か」という問いに対する答は、100人に聞けば100通り返ってくるかもしれないけど、僕からすると、クリエイターに対してインスピレーションを与える触媒的な存在なのかもしれないと思っている。それは頑張っている彼女達の姿が何かを感じさせるのかもしれないし、ゆるふわなようでいて確固たる世界を持っているメンバーの空気が、クリエイターの創作欲を掻き立てるのかもしれない。

田島貴男はさらにこうも言っている。

以前はロックの中だけで現在のポップスを捉えていたんだけど、Negiccoをきっかけにアイドルも含めて現在のポップミュージックを捉え直せる気がしてきた。現在のポップミュージックが違って見えてきた気がするんだわ。遅すぎるのかもしれないけれど、今のポップが少し見えてきたような気がしてる

Negiccoのここ数年の取り組みは、どう控えめに見ても「アイドル」というカテゴリに収まるものではないと思っているけれども、田島貴男のようなミュージシャンに対してポップミュージックという概念の再構築を迫るような何かを持っているとしたらそれは素晴らしいことだし、Negiccoの魅力というのは確かにそのようなものだと僕も再認識した。

ちなみに、7/22のオリコンデイリーラインキングでは第3位。「1位:乃木坂46、2位:SMAP、3位:Negicco、4位:Perfume」という並び。ついにNegicco始まった―

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