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「WICKED」in GARSHWIN THEATRE

数年ぶりにGARSHWIN THEATREで「WICKED」を観た。

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やはり「アナと雪の女王」がこの作品を下敷きにしていると感じずにはいられなかった。特に、エルファバが妹を心配するあまりに、公衆の面前で思わず強力な魔法を使ってしまうところ。そして「誰にも止められない」とばかりに、自らの能力を解放して、空に舞うところ。

詳細な考察はここを参照。;ディズニーによる全年齢版「WICKED」―映画「アナと雪の女王」 - SHARPのアンシャープ日記

「良い魔女」グリンダと、「悪い魔女」エルファバの友情の物語。わざわざ「カッコ」を付けたのは、善悪などという基準は、物事を違う角度から見れば、容易に裏返るということも、この作品のテーマだからだ。


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今日のキャスティングは、エルファバ役はバックアップのAnne Brummel。Idinaのパワフルな歌唱と比べると迫力は少し足りないが、繊細だが純粋なエルファバのキャラクターを良く演じていた。

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グリンダ役は、レギュラーのJenni Barber。こちらもソプラノを響かせて圧倒するようなタイプではないが、随所に織り込まれたアドリブで大いに笑いを取っていた。グリンダはこういう「お馬鹿キャラ」の方がいい。アメリカでの上演の場合はとくにそう思う。

マダム・モリブルを演じたMary Testaはもう貫禄十分で権力志向をぎとぎとさせた俗物感たっぷり。オズ役のPJBenjaminの胡散臭さや、ディラモンド先生を演じた黒人のK.Todd Freemanの実直さと合わせて、こういうベテランがしっかりと脇を固めることが、ミュージカルの世界観を確固たるものにすると感じた。

他の若いキャストについては、ボック役のMichael Wartellaの小柄で気の弱そうな雰囲気は完璧だったが、フィエロ役のJustin Guariniはちょっとイケメン過ぎるという印象。エルファバの心に心底惚れるというよりも、弄んでしまいそうなチャラさがある。ええ、個人の妬みかもしれない、それは否定しない。あと、ネッサローズを演じたAlicia Albrightは、アンサンブルからの抜擢。悲劇のヒロイン的な演技は良かったが、外見的にエルファバの妹に見えなかったかな。もう少し若い役者の方がいいかもしれない。

とまあ、いろいろとキャスティングについて書いたけれども、東京よりも、ロンドンよりも、アンサンブルのパワーが凄いのがブロードウェイの特徴で、それは他でもない「明日には主役の座を射止められるかもしれない」というアメリカンドリームを抱いているからだろうと思う。


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観客の入りも相変わらずぎっしりの人気演目で、女の子を連れた家族の姿や、女性同士して来ている人の姿が目立つ。

女性同士の友情をテーマにした「WIKED」は、しっかりとアメリカのスタンダードミュージカルになっているということだろう。

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ちなみに、フィギュアの今井遥の今シーズンのEXはこの「WIKED」になったそうで、一目観て観たいな。