君と進もう 大きな夢のためにードロシー「STARTING OVER」ツアー大阪

広がっていく 夢のカケラ
君と出会ったこの場所から
一つの夢に 変えてゆくよ
あきらめない 君がいてくれるから

君と進もう 大きな夢のために
ドロシーリトルハッピー「Over There」)

ツアー終盤戦。昨夜の名古屋エレクトリックレディランドでのライブを大盛況のうちに終わらせたドロシーは、大阪のumeda AKASOでセミファイナル公演を行った。

夢のカケラは、会場を大きくしながら、ファンの数を増やしながら、どんどん広がっていって、大きな夢に向かっていく。昨日の会場はキャパ500人。今日の会場はキャパ700人。今日も、ぎっしりと後ろの方まで埋まっている。

出囃子でメンバーが登場。富永美杜のストレートなポニーテールが目を引く。「ストーリー」で始まり、「ドロシーの世界一周夏物語」へ。

自己紹介のMCで「大阪の早坂香美です」来た! 白戸佳奈からは今日のテーマは「軽さ」だとアナウンス。

直後「COLD BLUE」「壊れちゃう 崩れちゃう」「My Darling」のハード系3連発。佳奈ちゃん、これ十分に重いんじゃないかと思いつつ、メンバーの表情を見る。確かに。曲想に合わせてシリアス基調なんだけど、なんか余裕が見える。みもの挑発的な流し目の視線とか。まりちゃんの半笑いの不敵な表情とか。

これが白戸佳奈の言う「軽さ」なのかわからないけれど、仙台からスタートしたツアーで各地で実績を重ねて来たことで、自信と余裕のようなものがドロシーのメンバーに現れている。歌も、ダンスも、顔の表情も、本当にしなやか。こうして「難しいことを軽々とこなす」というのは、実にドロシーらしい魅せ方だ。

MCでは、2月にアルバム「STARTING OVER」のリリースイベントで大阪に来たこと、そのおかげでオリコンウィークリー9位の成果を残せたという報告とお礼がされる。会場からの祝福の拍手はいつもよりもずっと長く、しばらくの間鳴り止まなかった。大阪はドロシーを待っていたということの証左だろう。

続いて、富永が「STARTING OVER」の楽曲を紹介。「STARTING OVER」というのは新しく始めるという意味ということで、これは「決意の歌」だという力強い解釈を示した。いつも前向きで強気のみもらしい説明。作品のメッセージについて、メンバーがしっかりと自分なりの解釈をしているというのは、聞いていてうれしい気持ちになる。

その「STARTING OVER」を高橋麻里が熱唱し、そこから「明日は晴れるよ」、そして、「ASIAN STONE」へ。これはいつ聴いても前向きな気持ちになれる名曲。この曲こそ、未来の扉を開くという決意に溢れていて、くじけそうになるときに聴くと心に染み込んでくる。ちょっと辛かったときのことを思い出したり、そういうことがあっても克服しようと思ったり。ドロシーの歌声は、とても優しく、でも力強く、僕を癒してくれる。続いて、前半最後の「Life goes on」。もう会場の熱気が凄く、まるでライブ終盤のよう。

衣装替えのMCのテーマは「ツアーの必需品」。最初の白戸・富永のペアを佳奈ちゃんが「ちっちゃいコンビ」とくくったのに対して、みもが本題に入る前に「私、もう小さくないですよ、身長が伸びたんです」と得意顔でアピール。「この前2cm伸びて154cmから156cmになったんです!」と。これに対して佳奈ちゃんが「私155cmだけど比べて見る?」と背中合わせに…あれ?佳奈ちゃんの方が大きい、かも。ということで、白戸センパイの厳しい一面を見せながらMCは盛り上がる。ちなみに二人の必需品は、「マイ箸(みも)」、「うさぎの靴下(佳奈ちゃん)」。
ここで選手交代。こうみんは「肌が荒れやすいので」ということで「無添加の石鹸」(ぼっちゃん石鹸って言ってた)そして「青汁」。まりちゃんが「ハチミツ」で喉にもいいし、傷も治るとか(マヌカハニーと言ってた気がする)、最後にるうちゃんは「心!」。ここで会場がおおーっと沸く。このるうちゃんの天真爛漫なMCは、ドロシーのライブを確実に楽しいものにしていると思う。

ここで全員が新衣装で登場。佳奈ちゃんは髪型をツーサイドアップにチェンジ。いつもよりアイドルっぽい雰囲気が全開。「colorful life」「青い空」「恋をしてるの きっと」という王道セトリ。今日のテーマの「軽さ」ってことで言うなら、まるで春の優しい風の中を舞う色とりどりの花びらのように軽い。ステージを舞うドロシーは、今回のツアー史上、一番軽やかなダンスを見せてくれている気がする。リーダーが課した「軽さ」のテーマは軽々クリアしているのではないか。

さて、ここで佳奈ちゃんの「みなさーん、楽しんでますか?」のMC。いよいよ終盤へ。最初は「諦めないで」。なんか湧き方のレベルが今までと違う。そして「nerve」では前方はほぼ推しジャンの世界。もちろん僕も飛びまくり! 続く「未来への虹」では民族大移動のはっちゃけ方がヤバいレベル。そこから、最高潮の「恋は走りだした」来た!

実は、今日午前中に心斎橋の「ひめキュンフルーツ缶 大阪定期公演」に行って来たのだが、終演後に話した奥村真友里もこの「恋は走りだした」が好きだと言ってた。そう。この曲は、今のドロシーの最大のキラーチューンになっている。

「恋は走りだした」でメンバーも観客も汗だくになったところから「2 the sky」「CLAP!CLAP!CLAP!」と駆け抜けて、完全燃焼。大阪ならではの熱さもあるかもしれないけど、ツアーを経てドロシーのパフォーマンスは磨かれている。こちらも白熱し過ぎて頭真っ白。ここまで燃え尽きるくらいに燃えたのは今回のツアーで初めてかもしれない。

最後のMC。前回のツアーでは大阪で新しい曲を披露したという振り返りとともに、秋元瑠海が「恋は走りだした」を初披露するのにドキドキしたという思い出が語られる。

成長のための試練も、振り返れば笑えるエピソードになる。自分もそうありたい。そんな勇気をドロシーは与えてくれる。

最後の曲は、このライブがずっと続くようにとの想いを込めて「永遠になれ」。

この素晴らしいツアーもあと1回しか見ることができないのかと思うと、途端に寂しくなる。だが、秋元瑠海はこう言っていた。「私も終わっちゃうと寂しいと思っていたんですよ。でも、こう思うことにしました。また、次のツアーをやればいいんです」と。こういう心境に至れるのは、彼女自身の成長の証であり、何よりも一つ一つの公演を大事に重ねて来たことから生まれた自信の賜物だと思う。

アンコールは「Over There」。メンバー全員が手をつないで横一列に並ぶイントロの場面の美しさ。清らかに歌われる歌詞の素晴らしさ。「君と進もう 大きな夢のために」のところで涙が滲む。

そして最後に「ジャンプ!」で、叫んで、跳ねて、ライブはクライマックスへ。

「僕のジャンプは自分が思うように軽やかかい?」と、誰かに聞かなきゃ不安になってしまう感じでジャンプしているうちに、ライブは終了!

こうして、ドロシーのツアーのセミファイナルは、観客の人数と会場の熱さの点で今回のツアーの最高記録を更新しながら幕を閉じた。あとは、27日のファイナルを残すのみ。既に、今日の時点で、去年の川崎CLUB CITTAのレベルを超えるパフォーマンスと盛り上がりになっている。

「Over There」の歌詞のように、大きな夢に向かってどんどん進んでいるドロシー。ファイナルの東京ではいったいどんな姿を見せてくれるだろうか。彼女たちのことだから、きっと「想像の上の上」のステージを見せてくれるはず。ファンとしても、大きな夢に向かって、一緒に進んで行きたい。

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(セットリスト)

ストーリー
ドロシーの世界一周夏物語
COLD BLUE
壊れちゃう 崩れちゃう
My Darling
STARTING OVER
明日は晴れるよ
ASIAN STONE
Life goes on
colorful life
青い空
恋をしてるの きっと
諦めないで
nerve
未来への虹
恋は走りだした
2 the sky
CLAP!CLAP!CLAP!
永遠になれ
(アンコール)
Over There
ジャンプ!