Dorothy Little Happy(ドロシーリトルハッピー)白戸佳奈成人式記念ライブ@仙台darwin

Dorothy Little Happy(ドロシーリトルハッピー)のリーダー白戸佳奈が成人式を迎えるということでドロシーの本拠地である仙台で記念ライブが開催された。昼の部と夜の部の二部制だったが、両方に出てきた。

まず昼の部。晴れているのに粉雪の舞うブランドーム一番町にはダーリーかなでしの成人式を祝おうとする人の長蛇の列が。ドロシーのホームだけあって、親子連れを含めて幅広い客層。

オープニング。青いワンピースで登場。ターンを切るとドレープが美しいラインを描く衣裳。これは大好き。「GET YOU」「恋は走りだした」「未来への虹」と冒頭からアゲまくるセトリ。民族大移動!

MCでは成人式記念特別企画として、白戸佳奈の20年を写真で振り返るコーナーと、中2の時に書いたという職場体験のレポート読み上げがあった。

終盤は、ニューアルバムの表題曲の「STARTING OVER」をじっくりと聴かせる。これは本当に素晴らしいバラード。ボーカルもダンスもいいけど、曲想に合わせた切ない表情が素晴らしい。特にこうみんが髪を振り乱しながら困り顔でターンを切って舞う姿は、見るものの心に突き刺さる。これは2014年のガールズポップの歴史に残る傑作になる。

その後、「どこか連れていって」そして「CLAP!CLAP!CLAP!」で大盛り上がり。アンコールに「never stop again!!」これもとんでもない盛り上がり。

パワフルで表現力のあるボーカルと美しいダンスを目の前にして、来てよかったと思う。昨年末のCLUB CITTAのワンマンが、箱のおかげだけではなく、ドロシーの実力に裏打ちされたものであることを証明した。「今日もいいライブだった」という感想を直接伝えたくなり、新作のCD(Aタイプ)を注文。遠征組のために配送サービスも用意されていた(送料600円)。お楽しみBOXは、かなでしのデコチェキ。その後、全員と握手しながら感想を伝える。

昼の部のセットリスト。

1.GET YOU
2.恋は走りだした
3.未来への虹
4.My Darling
5.COLD BLUE
6.Winter blossom 〜冬の桜〜
7.明日は晴れるよ
(特別企画)
8.ナミダよりもずっと速く
9.諦めないで
10.2 the sky
11.Dear My Friend
12.STARTING OVER
13.どこか連れていって
14.CLAP!CLAP!CLAP!
(アンコール)
(en) never stop again!!

twitterをチェックすると、BiSも今日仙台でイベントをやっていることが分かる。さっきのMCでリーダーが「今日は仙台でいろいろあるなか、ドロシーの成人式記念ライブに来ていただきありがとうございました」というのはそういう意味かと納得。BiSに行くとパワーを消耗しそうなので自重。

続いて夜の部。白の衣装。照明映えするのと、ボディラインが綺麗に出るところが好き。冒頭は「HAPPY DAYS!」続いて「どこか連れていって」とかなり沸騰してくる感じのセトリ。6曲目で早くも「デモサヨナラ」。\オレモー!/が会場にこだまする。もはや300人規模の会場では、ドロシーファンの熱気を収めきれない感じ。

前方で見ることができたおかげで、メンバー全員からレスもらえた。いや、思い込み半分だけど、それくらいの近さ。ターンのときに飛び散る汗の雫が照明に照らされ、ダイヤモンドダストのよう。

会場が沸いた直後に、神曲の「STARTING OVER」から「set yourself free」そして「永遠になれ」という神がかったセトリ。あとでかなでしが言っていたが、今日のセトリは昼の部・夜の部とも彼女自身が決めたということで、さすがのツボの突き方。


MC特別企画では、20年を写真で振り返る。昼の部と同じ写真もあったが、初めて見る写真も織り込まれていて飽きさせない。そして、読み上げは「中学生のときに書いた25歳の自分への手紙」だった。当時から面白い表現を多用しているのが彼女らしい。二十歳の抱負を述べて後半へ。

「壊れちゃう崩れちゃう」では、かなでしの悩ましげな表情が脳裏から離れなくなる。

ドロシーは、ダンスが美しい、指先にも神経が行き届いていると前に書いた。今日間近で見て、改めて感動したのは、曲想に合わせたメンバーの顔の表情。まるで女優のような表現力で、特に、物思いにふけるように目線を落としたり、希望を見出すように上を見上げたりするところが、凄く印象的。

夜の部のセットリストは昼の部よりもロック寄り。そして、最後の曲は「今日何を最期に歌おうか考えましたが、私達にとって大事なこの歌を」とかなでしが紹介して「Life Goes On」を歌う。震災に見舞われても負けないという気持ちを歌っているように聞こえる素晴らしい楽曲。復興しつつある仙台で聴けるのは感激もひとしお。

アンコールは「ナミダよりもずっと速く」と「CLAP!CLAP!CLAP!」の2曲。ドロシーのライブは、盛り上がるだけでなく、楽曲の良さを伝えようとする意図がしっかりと感じられる。

夜の部のセットリスト。

1.HAPPY DAYS!
2.どこか連れていって
3.飛び出せ!サマータイム
4.2 the sky
5.恋をしてるのきっと
6.デモサヨナラ
7.STARTING OVER
8.set yourself free
9.永遠になれ
(特別企画)
10.COLD BLUE
11.壊れちゃう崩れちゃう
12.ソウル17
13.colorful life
14.恋は走りだした
15.Life goes on
(アンコール)
(en1) ナミダよりもずっと速く
(en2) CLAP!CLAP!CLAP!

CLUB CITTAのライブをタイトな空間に凝縮して熱量を高めたような神イベント。ホームで見るドロシーは、川崎や東京で見るよりもリラックスして伸び伸びとパフォーマンスをしているように見えた。

メンバーがそれぞれに持つ個性と魅力、そして5人のチームワーク。誰か一人を推すという発想にはならない。みんなそれぞれ良さがあって、それを魅せてくれ、力を合わせて支え合いながら、高レベルのパフォーマンスを成功させる。あえて言わなくても「5人合わせてドロシー」。

実に完成度の高いライブで、これで新しいアルバムが出て全国ツアーしたら、そう遠くない時期に武道館でもやれるはず。彼女達の歌とダンスとMCは、舞台が大きくなればなるほど映える。このまま地に足をつけて良曲を聞かせるライブを続けて行けば、必ず評価されるだろう。ファンとしてももじっくりと腰を据えて応援したくなる。

ということで、ニューアルバム、2/26まで待てないな。