『世界を変えた24の方程式』(デイナ・マッケンジー)

想像力は、知識よりも大切だ。
知識には限界がある。
想像力は、世界を包み込む。
アルバート・アインシュタイン

想像力は発見を生む。発見は世界を変える。
この点で「世界を変えた」という、やや盛り気味の邦題に嘘はない。
数学には、その力がある。

「方程式」なのか「等式」なのか「公式」なのかはおいていくとして、1章の「1+1=2」で幕を開く本書は、ピタゴラスケプラー、ニュートン、オイラーなどの業績をクロニクルに紹介し、最終章を「ブラックショールズ方程式」で終えている。

ピラミッドの建設、原子力爆弾の発明などは、こうした数学を応用した例として歴史に残っているが、本書では、金融工学とその結果の金融危機さえも、数学のもたらしたものであると言っている。

数学的に理解を深めるような内容ではないが、興味を引く入り口の本としては良くできている。版型大き目で全頁カラー。出版社としては図書館向けのニーズを想定しているのかもしれないが、家に置いておくのも悪くない。

世界を変えた24の方程式

世界を変えた24の方程式