時代は高級コンデジから小型ミラーレスへ

いまや「コンデジ」というカテゴリは絶滅危惧種だ。下からはスマートフォンのカメラの高性能化の突き上げがあるし、上からはミラーレス一眼の小型化というプレッシャーがある。

低価格のコンデジは、すでに差別化のできないという点で「コモディティ」になっており、メーカーにとっても価格競争激化の末に不採算製品になっている。ここから活路を開くためにいわゆる「高級コンデジ」にシフトするメーカーもあったが、そのニッチなカテゴリさえも存在意義が危うい状況だ。

僕自身は、RICOH GR Digital、シグマDP2 MerrillLeica X1などを使って来て、いまはOLYMPUS XZ-1に落ち着いている。1/1.63という大き目のセンサー、F1.8-2.5という明るいレンズ、そして味のある収差を残す描写が気に入っている。

だがこれももうすぐ3年になる機材。技術進歩の速いコンデジの中ではいまやスペックは陳腐なものになっている。画素数が全てではないといえ、1000万の画素数ゆえに、精細感は物足りない。

では、後継機になるものがあるかというと、相変わらずこれはというものはないのが実情だ。このあたりの話は半年前にも書いていて(
買うべきコンデジについて - SHARPのアンシャープ日記
)、その頃と事情は変わらない。

むしろ、パナソニックがGM1を出したり、富士フィルムがX-M1を出したりと、マーケットの流れは、高級コンデジから小型ミラーレス一眼に移りつつある感じがする。値段的にも、高級コンデジと小型ミラーレスのキットは近接しているか、あるいはむしろミラーレスの方が安かったりする状況になっている。

こういう小型ミラーレス一眼は、機能を調べ始めると上位機種に劣る部分が見つかるのだけれど、サイズの小ささを思えば、そこだけで比較するのはフェアではない。むしろ、コンデジと比べて、描写や操作性や拡張性をポジティブに評価するべきだろう。

この整理に基づくのであれば、XZ-1の後継機種として、GM1やX-M1を真面目に検討すべきなのかもしれない。ということで、引き続き情報収集予定。