ココノカルテ*Karte de koko*野本かりあ展

「ココノカルテ*Karte de koko*野本かりあ展」に行ってきた。オープニングパーティーのときにも一通り作品を見ることはできたが、自然光の入る昼間の鑑賞はまた雰囲気が違い、明るくていい感じだった。

今日もカアリイが在廊していて、作品を描くにあたってインスピレーションを得た映画や写真について、いろいろとお伺いすることができた。

途中、フォトグラファーの藤城貴則さんが彼女を訪ねて来られた。そして、なんとご紹介頂けるという僥倖を得た。藤城さんは「装苑」で作品を見たときにそのアイデアとセンスに唸らされたアーティスト。「陰影」の使い方が印象的なフォトグラファーで、最近は福山雅治やしょこたんやきゃりーぱみゅぱみゅなど旬な人をガンガン。Negiccoの『Melody Palette』のジャケットとブックレットの写真も彼の手によるもの。いや、人と人の出会い、ご縁というのは不思議なものだというべきか。それとも、才能のある人達が次々に集まる何かがカアリイにあるというべきか。

自分にとって忘れられない展示となった"ココノカルテ"の記念に「Marianne Faithfull」という作品を購入した。歌手・女優のマリアンヌ・フェイスをモデルにしたもので、モノトーンの色彩の中に金色の髪と、黒いストッキングの柄が浮き上がる。ポージングは元になった写真があるが、背景の千鳥格子的なチェックはカアリイのオリジナル。

カアリイから、マリアンヌがミック・ジャガーと交際していたことを教わる。後で調べたら、セルジュ・ゲンズブール主演の映画にも出ていたとか、別の映画で全裸に革のライダースーツでバイクに乗るシーンがあり「峰不二子のモデルになった」と言われているとか、なるほど、どことなく艶っぽいオーラが絵から出ているのは、マリアンヌの華麗な遍歴の仕業なのだろう。調べれば調べるほど、これは自分が手元に置いておくのに相応しい作品のように思えてくる。

明日15日はいよいよ最終日。展示作品の方は完売しそうな勢いだが、まだ何点か残っているので気になる人は早い時間に行く方がよさそう。作品を鑑賞するだけでも刺激を受けるが、もしかしたカアリイ自身から作品に関する話を直接に聞くチャンスがあるかもしれない。行きたいのにまだ行けていないのであれば、ぜひ明日。

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カアリイの左上の方に飾ってある大きな「Negicco」の左下に飾られているのが「Marianne Faithfull」。