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トーキョーは夜の7、いや、9時

猪瀬都知事が提案した「日本の標準時を2時間進める」という案。「世界で一番早く開く」みたいな競争はばかばかしいと思うが、他の都市とのバランスという観点からは、案外意味があるかもしれない。

3大都市の東京・ロンドン・ニューヨークの時差は以下の通り。この観点であれば、当然、サマータイムの導入は視野に入ってくるだろうから、サマータイムは考慮しないでおこう。

(東京基準)
ロンドン:-9時間
ニューヨーク:-14時間(+10時間-1日)

(ロンドン基準)
東京:+9時間
ニューヨーク:-7時間

(ニューヨーク基準)
ロンドン:+7時間
東京:+14時間(-10時間+1日)

一番バランスの良いのはロンドンだ。東京ともNYとも9時間以内の時差で、それぞれビジネスアワーの中で無理なく自然に連携できる。

逆に、東京とニューヨークは時差は大きい。時間を合わせようとすると、東京の方が早朝から働くか、ニューヨークの方が夜遅くにならねばならない。

では、都知事案ではどうなるか。2時間進めるということなので、以下の通りになるはず。

(都知事案)
ロンドン:-11時間
ニューヨーク:-16時間(+8時間-1日)

これはニューヨークとはビジネスアワーで接点ができるが、一方でロンドンとは時差が大きくなりすぎる。現在、ニューヨークと東京の間で苦労している時差よりもさらに大きくなるというのは、これも反対の方にバランスを欠いているだろう。

では、「1時間進める」という、私の勝手に考える修正案ではどうか。

(修正案)
ロンドン:-10時間
ニューヨーク:-15時間(+9時間-1日)

ロンドンと10時間。ニューヨークと9時間(+1日)。バランスはこれの方がよい。東京の夜6時がロンドンの朝8時。東京の朝8時が、ニューヨークの夜5時。何と無理の少ないことか。

世界で一番早く、ということにはならないが、そんな子供っぽい競争からは下りて、むしろ3極のマーケットの連携の利便性から、東京が中心になるのはこの案だろう。これでも、マーケットもより効率性になるのではないか。

海外のマーケットとの連携を勝ち取る競争は、まだまだこれから開発の余地があるだろうと思う。