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シグマDP2 Merrillの総括

そろそろシグマDP2 Merrillについて総括しようと思う。

結論から言えば、これは「モンスター・カメラ」だ。ポケットに入るサイズで超高精細な映像を記録することができる。他に同じような機種はない。唯一無二。孤高の存在。ただし、癖が強く、使い手を選ぶ。

各論に入ろう。まずは良いところから。

何といっても4,600万画素のFoveonセンサーの生み出す精細感の高くて階調の豊かな映像。この点が最大の美点。単焦点のレンズとFoveonセンサーの組み合わせのどこがどう作用しているのか分からないが、とにかく比類のない精細感。どのくらいかと言えば、PCのモニターで等倍で見たときにもさらに拡大できそうなくらい。

その他の美点。操作性も良い。初期のDPシリーズとは全く別物の操作性、レスポンス。普通のコンデジ並、と言ってもよい。AFの合焦速度も許容範囲。液晶も悪くない。ボディの大きさ・重さも一回りアップしたものの、コンパクトカメラとしての許容範囲内に留まっていて、ジャケットのポケットに収まるサイズだ。

では、次に気になるところを。画質面では、暗部にノイズが乗っているのが目立つ。これは映像エンジンの問題なのかもしれないが、精細感と階調とトレードオフの関係なのかどうかは不明。高画質のはずなのにこれはがっかりするポイント。ISO400から映像が荒れ始めるという高感度の弱さも他の機種と比べると顕著な弱点だ。昼間の室外だと良いのに、夜や屋内では相当に使いにくい機種であることは間違いない。

他に細かいところを上げれば、換算45mmという画角が中途半端、バッテリーの消耗が早いなど。

そして、個人的にはどうしても相性が合わないと思わされたのが、RAW現像ソフト。どういう理由でか分からないが、シグマのRAWファイルはAdobeのソフトには対応していない。その代わりに、シグマのSIGMA Photo Pro5というのが同梱されている。これが相当に使いにくい。トーンカーブを操作できない、切り抜きができない、そしてリサイズもできない。結局、SIGMA Photo Pro5を用いてRAWをJPEGかTIFFに変換し、改めてPhotoshopで編集するという二度手間は免れない(JPEG撮って出しを使えるほど、ホワイトバランスが安定しているわけでもない)。

以上、DP2 Merrillはモンスター・カメラではあるが、自分には合わない機材であるというのが結論。ということで、潔く処分した。購入価格とほぼ同じ価格で売却できたことを思えば「値段が高すぎる」と主張する気にはなれない。

ただし、RAW現像まで含めたシステムが自分には合わなかったというだけで、存在自体は唯一無二であることは間違いなく、2012年発売の新製品の中では一度使ってみる価値のある機種だとは思う。

(PHOTO:シャープ、CAMERA:SIGMA DP2 Merrill

シグマ デジタルカメラ DP2 Merrill 4600万画素

シグマ デジタルカメラ DP2 Merrill 4600万画素