2012年夏アニメ

まずはちょっと早いけど、今期終了作品の振り返りから。総じて、原作付の作品が輝いていた。『まどマギ』でオリジナルブームに傾きかけた流れはついに本流にはならなかった。オリジナルと原作付のどっちが優れているということではなく、良質の原作をきちんとアニメにすれば高い評価につながるということを実例を持って確認した。問題の本質は、安直にラノベやマンガやゲームに原作を求めて粗製濫造することにあったのだ。それはアニメだけでなく、TVや映画でも同じだが。

個人的期待度No.1の『Fate/Zero』は、原作の良さをスポイルせずクオリティの高い作品になった。しいて言えば、やはり2クールでも尺が不足気味であった点は残念。全話の構成については、異なるメリハリのつけ方があったかもしれない。
続いて『坂道のアポロン』。これも原作のもつ繊細な世界をうまくアニメ化したと思う。ノイタミナの本領発揮。特に演奏の場面は、アニメならではの見せ場だが、菅野よう子の手がけた意味を十分に感じさせた。7話の学園祭でのセッションは永久保存の価値あり。言葉ではなく、音で、あんな風に心を通わせられる関係っていうのは、奇跡のような存在だ。
そして『Lupin the III ―峰不二子という女』は、みゆきちによる峰不二子を定着させた。美術、音楽もレトロ・モダーンな感じでこの人気シリーズに新たな息吹を吹き込んだと思う。個人的には毎回かかさずの乳首券発行に疑問ありだったが。
最後に『さんかれあ』は、いまや定番となった感のあるTBSの「バカエロ」深夜アニメ(いい意味で)のように見えたが、キャラ萌えを狙っているようでいながら、時々シリアスになったり、シュールになったりしてテイストが定まりきれなかったように思う。まあ、ゾンビ彼女って時点で本来はシュールなんだろうけど。

さて前置きが長くなった。以下、2012年夏アニメを期待度順に。いつものように、ゆるゆる系、萌え系、ハーレム系、ラブコメ系、BL系はパスの方向で。

女子高生の音楽活動モノっぽいが、男性キャラも登場。P.A.WORKS信者としては期待度MAX。本作は定番の北陸ではなく、江ノ島が舞台。というか江ノ島に高校あるのか?

ラノベ原作。いまや定番となった感のあるTBSの「バカエロ」(以下略)。萌え系っぽいが、製作がStudio五組ということで、『Aチャンネル』信者にとっては偏見を排して見ざるを得ない作品。

人気ギャルゲ原作。原作絵は好きだがアニメはどうか。いまや定番となった感のあるTBSの(以下略)。ギャルゲ原作が避けて通れない「ヒロイン選択」問題をどうするか注目。

ラノベ原作。設定、キャラデザなど既視感あるパーツを集めたような地雷作品のような気もするが、なんか引っかかるので見る。

こんな感じかな。「萌え系はパスの方向で(キリッ」とか格好つけても、よく見れば萌え系ばかりじゃないか。駄目だな俺。。。