またつまらぬものを―『パッセンジャーズ』

またつまらぬものを観た。

パッセンジャーズ [Blu-ray]

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航空機墜落事故の被害者のカウンセリングを行う主人公のクレア。被害者達との面談に付きまとう不可解な影。一人ずつ姿を消えていく被害者。誰かが事故の真相を隠蔽しようとしているのか。そして、ラスト近くに明らかにされる驚愕の事実―

ということなのだが、もうこの手のオチは食傷気味だし、驚愕でもなんでもない、と言いたくなるくらいミエミエ。騙すならもうちょっとうまく騙してほしい。ミスディレクションが決定的に不足している。

サスペンスなのか、ヒューマンドラマなのか、どっちつかずになってしまっている終盤を含めて、ロドリゴ・ガルシア監督の完全な失敗作だと思う。アン・ハサウェイのファンでなければ、途中で鑑賞を放棄したくなるレベル。

アン・ハサウェイにとっては、デビュー以来の『プリティ・プリンセス』や『プラダを着た悪魔』的な路線から、シリアス路線へと役者としての幅を広げる機会だったのかもしれない。が、結果的には残念な印象となった。

ということで、『ダークナイト・ライジング』のキャットウーマンはよ。